お久しぶりです。しじみです。架空のお店『Barしじみ』に私の友人を招いて、さまざまなトークを繰り広げるこのコラム。久々すぎますが、また続けたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
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今回は女優でグラドルの岩崎真奈さんをお迎えして、新作舞台や最新イメージDVDのお話を伺いました。やはり、コロナの影響は大きかったようで最近心境の変化があったようです。どうぞお読みください。
しじみ:真奈ちゃんとは2年前舞台で共演した時からの付き合いなんだけど、主宰者から「お客さんを100人呼べる女優」って紹介されて、小劇場で100人呼び続けられる女優さんって本当すごいなって思ったんだよね。なので今日はそんな真奈ちゃんの人気の秘密に迫ろうと思います! そもそも女優さんになったきっかけは?
岩崎真奈(以下、真奈):26歳の時に知り合いに誘われて。
しじみ:それまでは何やってたの?
真奈:ネットアイドルとかグラビアとかやってて、23歳の時に舞台を観た事はあったんだけど、目の前で人が感情剥き出しで何かをやってるっていうのがもう凄すぎて泣いちゃって、「私には絶対お芝居は無理だ」ってずっと思ってた。
でも機会があったらやってみたいなって気持ちはあって、26歳の時声かけてもらったからやってみようかなって。主役の子の母親で、魔女の役だった。要所要所で出てくるキーパーソン。
しじみ:それまで演技した事なかったのに、そんな急に舞台に立てるものなの?
真奈:稽古期間が長くて2ヶ月位あったし、出演者の中に演出家が6人くらいいたからみんなに教えてもらえたりして、すごくいい環境だったから。一回出ると横の繋がりができるじゃん。そこから徐々に舞台の仕事が来るようになったね。
しじみ:その時の集客は?
真奈:初舞台だからまだ全然。グラドルの時のお客さんとか来てくれて、20人位かな。
しじみ:そこからコンスタントに出続けて今の集客になったの?
真奈:20代は4つしか出てない。32歳から30作くらい出たかな。
しじみ:凄い! 30代で急に覚醒したんだね。
真奈:32歳の時、劇団コラソンの『先輩かっけ〜っす!』っていうお芝居に出た時、凄くいいキャストでいいお話でヒロインだったから観てほしくていろんな人呼んだら、その時初めて100人いったね。そこからはなるべく100人超えを維持できるように頑張った!
しじみ:どういう努力をしたの?
真奈:毎回観劇してくれたお客さん全員に手作りお菓子を渡してるんだけど、これは30歳の時から続けてる。
しじみ:じゃあ毎回100個以上作ってるの!? しかも1個ずつ可愛くラッピングもしてさ、お金と手間が凄い掛かってるよね。
真奈:夜中作るから寝不足のまま舞台立ってる(笑)。
しじみ:偉い!
真奈:凄い喜んでくれるお客さんがいるから嬉しくて続けちゃう。それに来てくれるお客さんがいないとステージ立てないからね。
しじみ:かっこいい! これ読んだお客さんもきっと真奈ちゃんのファンで良かったって泣いてるよ!
真奈:あと公演前になると私は手売りチケットを毎日持ち歩いてて、会う人にはなるべく舞台の宣伝をするようにしてる。プライベートの知り合いには、情報解禁してから1回と、公演直前に1回お誘いのDMを送るようにしてて、ファンの人にはSNSで告知したりリプで「来て下さい」って返したりしてるよ。
しじみ:地道な努力! 基本的な事だけどこれがなかなかできないんだよ。本当尊敬する。事務所には入ってないんだよね?
真奈:うん。
しじみ:だとファンとの距離感難しくない? 「仲良くなりたいから観に行く」って人とかいそう。
真奈:まぁ変な人はいる。
しじみ:進展求めたり、「付き合えないならもう観に行かない」って人とかさ、こっちが「無理です」って態度をはっきり示したらぴったり来なくなったりするよね。
真奈:そうそうそう! 「僕は真奈さんのこと、女性として見てるんで」
しじみ:女性として見るな(笑)。女優として見ろ、ファンなら!
真奈:「引退して結婚してくれる可能性がないなら、僕は引きます」って人とかいる。
しじみ:そういう時はどうするの?
真奈:泣く泣く諦める。だって何もできないよね。そうやって何十人もいなくなったよ。
しじみ:そうなんだ! なんか真奈ちゃんはそういうの上手に夢を見させ続けてあげて、そこに通わせ続ける秘訣でもあるのかと思った。
真奈:まぁそのパターンだと終わっちゃうけど、そこまで言ってこない人相手なら頑張っちゃう♪
しじみ:だよね。真奈ちゃんのファンは、長年熱烈に応援してる人が多い印象だもん。
真奈:そうだね。舞台始めた時から全部の舞台観てくれてる人が2人いる。
しじみ:全部? すご!
真奈:あとこれは30代になってからだけど、全公演来てくれてる人もいるよ。
しじみ:全公演! 1回の公演で10ステージあったら10回とかそういう事だよね!? ガチ恋だ! そういう人から見返りを求められたりしないの?
真奈:その人だけは違ったかな。
しじみ:その人だけ!?
真奈:他の人は身体の関係を求めてくる方が正直多かったけど、その人はそういうの求めずに何年も応援し続けてくれてる。
しじみ:真のファンだね!
真奈:イベントも全部来てくれるし、スイカBARっていうお店でママやってるんだけど、そこにもよく来てくれてるよ。
しじみ:推されてるね〜。スイカBARは真奈ちゃんに会えるお店なんだ。
真奈:そう。先月7周年を迎えました。
しじみ:おめでとう!
真奈:そこは私がママだから告知も自由にできるし、元々人と話すのもお酒も好きだったからそれが集客にも繋がってるのかも。
しじみ:なるほど。行きつけのお店のママが舞台に出てたら応援したくなるよね。それに本番後はよくお客さんと飲みに行ってたもんね。
真奈:終演後の飲みのお誘いはなるべく行くようにしてる。飲むの好きだし、感想直接聞けるからね。「舞台に立つ真奈さんが好き」「歌とかお芝居とか、生の真奈さんがすごくいい!」とかって言ってもらえると嬉しくて、お酒も進んじゃう(笑)。
しじみ:いい関係だね。確かに真奈ちゃんには生で感じられる魅力ってすごくあると思う。ファン思いなのもそうだし、共演した時読み合わせで泣いてた時あったよね。あの真っ直ぐな感性とか、人柄の魅力を感じたよ。やっぱり舞台のオファーが絶えないのは、演技も勿論だけどそういう面も大きいのかな。
真奈:演技はド下手で、20代の時共演してた子とかに今主演させてもらってるって言うと「真奈ちゃんが主演? できるの!?」って言われる(笑)。
しじみ:めっちゃ舐められてるじゃん。
真奈:昔は「棒読み」ってすごい言われてた。自分では棒読みの意味が分からなくて「何が棒なんだろう?」って思ってたけど。演出家さんに「棒読みの当て書き書いていいかな?」って言われた事もあった。
しじみ:棒読みの当て書き(笑)。
真奈:そう。やったけどね。最初会う人にはよくお芝居できそうって思われるんだけど、「やらせたら下手くそだった」ってよく言われる(笑)。最近はお芝居いっぱい出てるから流石に言われなくなったけど。
しじみ:だいぶしごかれてここまできたんだね。