それは撮影からさかのぼること4年前。
某化粧品会社で事務仕事をしていた千秋。ある日、彼女は同じ会社で働く2歳年下の同僚、雅俊くんから告られたそう。
「千秋さん…僕と付き合ってくれませんか?」
当時の千秋はチョイぽちゃの銀縁メガネOLで彼氏いない歴8年。やっとできた彼氏に甘えたいのをグッと堪え、自分は年上だからと、彼をリードする大人の女を演じるように心がけていたそうなんですが…。
(雅俊くん、今日もエッチしたいだなんて。昨日したばっかりなのに、しょうがないなぁ、うふふ)
千秋いわく「その当時はそうとう調子に乗っていた」そう。
ある日、慢心していた彼女は、夕方から彼の家に行くという約束をキャンセルし、学生時代の女友だちと飲みにいくことに。そして、友人に年下の彼ができたことを報告。
「甘えん坊で仕方ないんだけどね、可愛いのよぉ」
「いいなぁ、私も彼氏欲しい。え、じゃあ、今夜も彼の家に帰るの?」
「まぁ、そんな感じかなぁ」
学生時代は、友人の方がモテモテ。一方の千秋はどちらかというと地味タイプ。その立場が逆転して、千秋は優位に立ったような気分になり気持ちよく酔っぱらったんだそう。
そして友人と別れ、雅俊くんの家に行ったそうなのですが…。
「あははぁ、楽しくて酔っぱらっちゃったぁ。あ、雅俊くん、待ちきれなかった? いいよ、チュウしてあげるから、こっちおいで」
へらへらしながら彼に両手を伸ばす千秋。ところが…!
「お前さ、なんか勘違いしてんだろ」
彼は千秋を睨みつけ、低い声でそう言ったとか。
「え…またぁ、そんな怖い顔しちゃってぇ、あはは」
「もういいよ、帰れよ」
「え…ウソでしょ?」
一気に酔いが冷める千秋。すると、もう彼と一緒にいられなくなるという恐怖心から、涙が溢れてボロボロと泣き出したとか。