「実は以前、会社の上司に誘われて断れなくて…」
飲んだ勢いで風俗に行ったのだ、とよっちゃん。何食わぬ顔で家に帰ると、怪訝な顔をした奥さんから「なんか、ボディソープの匂いするんだけど、気のせい?」と言われてしまったのだとか。疲れが溜まってたからマッサージの店に行ったんだと、その場はごまかしたそうなんですが…。
(キャバクラならともかく、風俗遊びはアウトかぁ)
そう思いながらも、なんとかいいアドバイスはないかと考えながら言葉をつなぐ成美さん。
「女って、匂いには敏感だからねぇ」
「ですよねぇ…」
「よっちゃん夫婦、美男美女で上手くやってるとばかり思ってたんだけどねぇ」
「そんなことないんですよ」
再び「ふぅ」とタメ息をついて下を向く義弟。そして、流れる沈黙の時間。そして、かける言葉を探す成美さんがコーヒーカップに手を伸ばそうとした次の瞬間。彼女が聞きづらかったことを、義弟自ら語り出した!
「あいつ、子どもを産んでからずっと、僕の誘いを断るんですよ…」
「誘いって…」
「夫婦のアレですよ」
「あ~、アレか、夫婦のね、アレね。ま、ウチもとっくの昔になくなってるけど、あはは」
(あ~、私、何言ってんだろう~)
義弟の家に来るまでは、女心のひとつもアドバイスしてあげようと思っていた成美さん。しかし、話がセックスレスに及び、どうしていいか分からず笑ってごまかす作戦に出たのですが…。
戸惑う成美さんをよそに、義弟が意を決したように体を彼女に向け、まっすぐ目を見て迫って来た!
「結婚すると、女性はしたくなくなるもんなんですか?」
「いやいや、うちは私の方が断られる側なんだけ…あ、いや、なんでもない」
(やだ、また余計なこと言っちゃった!)
自ら夜のオネダリ行為をバラしてしまい、焦った成美さん。すると!
「え!? ちょ、ちょっと、よっちゃ…ダメよ、何しているの?」
なんと、勢いのまま、義弟が抱きついてきたのだとか!
(えー、こんな展開になる!? どうしよう、どうしたらいい!?)
自問しながらも、相手は超タイプ。叶うことなら夫と交換したいと思ったことさえある義弟です。
(あぁ、そんなに抱きしめられたら、力が抜けちゃうよぉ)
そんな思いから抵抗できずにいると、義弟からのダメ押しのひと言が!