「うふ、実はダンナの弟なのよ」
えーーーーーッ!? まんまAVの世界じゃないの!
というわけで、じっくり彼女の話を聞いてみることにしたんです。
「結婚直前、ダンナが家族を紹介してくれたんですけど、ダンナの弟の”よっちゃん”と初めて会ったとき電気が走っちゃったんですよ。もう、めっちゃタイプだったんです(笑)」
ご主人より6歳年下の義弟は成美さんと同い年。話も合う上、ダンナより背が高く、シュっとしたイケメンだったそうで。
「だからといって、ダンナから弟に乗り換えるわけにもいきませんよね」
と語る成美さん。さらに、義弟は結婚していたこともあり、彼女は「お正月になれば、よっちゃんに会えるわ」と年イチで心をときめかせる程度に自分を気持ちを抑えていたそうなんです。ところが!
成美さんが41歳になったある日のこと。ご主人から思わぬお願いをされたとか。
「実は、弟夫婦が離婚の危機らしくてさ。お前、弟の相談に乗ってやってくれないか?」
義弟の奥さんは子どもを連れて実家に帰ってしまい、しばらく家には戻らないと言われてふさぎ込んでいる…成美さんは夫から、よっちゃんの事情をそう聞かされたそう。
幸いにも、成美さん夫婦と義弟夫婦は同じく都内住まい。ご主人から話があった週末の日曜日、成美さんは義弟のマンションに行って相談に乗ることになったらしいのですが…。
以下、成美さんから聞いた話を文章で再現してみましょう。
「義姉さん、すみません。わざわざ来ていただいちゃって」
「いいのよ。それより、大変みたいね。ケンカの原因はなんなの?」
「それが…」
ケンカの原因は、男からしたら些細なこと。よっちゃん、仕事の付き合いでキャバクラに行ったそうなんですが、そこで接客してくれたキャバ嬢と意気投合してLINEを交換。キャバ嬢から送られてきた〈この間は楽しかった。こんどはいつ会える?〉なんてメールをたまたま奥さんに見られてしまった…そう成美さんに白状した義弟。
「かずみちゃん(義弟の奥さん)に、キャバクラの営業メールだって説明はしたの?」
「しましたよ。でも、全く信用してくれなくて」
リビングのソファに並んで座り、義弟の煎れてくれたコーヒーをすすりながら話を聞く成美さん。
(キャバクラくらい許してあげればいいとは思うけど…もしかして前科があるとか?)
そう思った彼女が詰め寄ります。
「信用してもらえないってことは、前にも同じようなことがあったとか?」
すると…義弟は「ふぅ」とタメ息をついてから全てを白状し始めたとか。