歌舞伎町の区役所通りから少し裏に入った雑居ビルに私たちは入っていった。入り口の受付の女性に「3名様ですか?」とちょっと怪訝な表情をされたが、私たちがそれぞれ保険証と身分証を見せて会員情報を書き込み、田中が財布を開いて3人分の費用を払った。
その時になって、そういえばレナって未成年じゃなかったかなと不安になったが、受付は何も言わなかった。どうやらもう成人になっていたようだ。
私たちは簡単に説明を受けて、近くのロッカーに荷物を入れ、上着を脱いで鍵をかける。携帯電話の持ち込みは不可。私たちは吹き抜けになっている広いラウンジに向かった。
まだ時間が早いのか、薄暗い照明のラウンジには男性10人・女性5人くらいが思いおもいのの場所に陣取っていた。可愛いコ、ブス、デブ、イケメン、オジさん、女装などいろいろな人がいた。
女性は30代か40代くらい。何人かは全裸でじゃれあっていて、大半が下着姿だった。下着姿の女性の一人はソファに座ってパンティーをずらし、バイブレーターを使ってオナニーをしていた。
男性はサラリーマンが多いようだった。30代から50代くらいで、カウンターでドリンクを飲みながら女性のオナニーする様子を眺めていた。
私たちがラウンジに入ると一斉に視線がレナに突き刺さった。ここにいる女性の中でダントツに若くて可愛らしかったのだ。ちょっとしたざわめきが起こって、レナは怖そうに田中の背後に隠れた。
「ちょっと服を脱いでみたら?」
と田中が言う。
「えー、恥ずかしい」
「こういうところははっちゃけなくっちゃ、ねぇたけしさん」
「えっ、ええまあ」
私はその場の雰囲気に気圧されていたのだが、そうとは感じさせないように言った。
「一緒に服を脱ごうか」
レナだけ服を脱がすのはしのびなかったので、私もパンツ一枚になって、カウンターのストゥールに腰掛けた。レナもモジモジしながら、Tシャツとジーンズを脱ぎ、近くの椅子に置いて私の隣に座った。
「なんか変な気分。ジロジロ見られてる」
「レナちゃんが可愛いからだよ」
可愛いらしい下着姿で股間をモジモジさせているレナのところに、カップルが近づいてきた。 30代半ばくらいのサラリーマンとOLといった雰囲気のカップルだった。どうやら私がレナの連れと思ったようだ。二人とも同じように下着姿で、レナのことを舐め回すように見ている。
「よかったら、一緒にプレイルームに行きませんか?」
「えー、どうしようかなあ」
そう言いながら、レナは田中に視線を向けて助けを求める。
「たけしさんと一緒に行ってきなよ」
と田中。
「いいんですか?」
「どうぞどうぞ、外で見てますから」
外から見るというのがどういう意味かわからなかったが、私とレナはカップルと一緒にラウンジの奥の方にあるプレイルームに向かった。そこには二つ部屋が並んでいて、一つの部屋から女性のあえぎ声が聞こえていた。