ソープ街に向かって歩くと、韓国料理屋や韓国スナックが目立つ。今やどの歓楽街でも、空きテナントには中国、韓国居酒屋が入り、街全体がリトル上海、リトルソウルのような雰囲気になりつつある。小腹も減ったので焼き鳥屋に入り、ホット焼酎の梅干し割りをちびちびやりながら大将に聞いてみた。
「ここらの韓国の店は気をつけたほうがいいよ、ボッタクリが多いらしいから。5000円とか言われて入ると、3万とか5万とか取られたって聞くよ。スナックじゃなくて、居酒屋でもそういうところあるらしいから気をつけなよ」
「そうなんですか」と言いつつ、目の前で「ボッタクリが…」と言われると、冷や汗がにじみ出る。
「ひょっとしてオレ、ボッタクられナウ?」
そう思ったが、大将はチャキチャキの千葉っコだった。ホッ…。
平成の時代には立ちんぼも路地の角々にいて、「アソビマセンカ」と声をかけてきたものだが、今はソープの客引きすらポツポツ程度。当然、道ゆく風呂客もほぼいない。
しかし、コインパーキングには満車に近いくらいの車が停まっている。ということは、路地に人はいなくても、店には入っているということ。今はどの風俗も、ネットや電話で予約してから遊びにくる客が多く、路地をブラついて気分で決めるような客はほぼいないようだ。
栄町のソープといえば、1万円程度で遊べる人気店もある。1万円でソープに入れれば、裏風俗が入り込む余地はない。以前、ピンクチラシが貼られていた頃、近くのラブホに呼んでみると、現れたのは黒のロン毛でスタイルのいい、高飛車で自意識過剰なおブスだった。料金は2万円+ホテル代。