「冗談言うなって。俺はカプセルホテルにでも泊まるよ」
「えー、ふられちゃった」
「え、本気で言ってたの？」
「本気ですよ！ 冗談言ってどうするんですか！」
それなら断る理由はない。
けっきょく俺は彼女と共に近くのホテルへ向かった。彼女の選んだホテルは、ラブホテルの中でもわりとラグジュアリーな価格設定だった。
値段を見て「高いな」と思ったが、見栄もあって頷く。すると彼女が「私が誘ったから」と、ささっとお金を出してくれた。おそらく俺より稼ぎはあるはずなので、彼女にとっては痛くもかゆくもないはずだ…。
部屋に入ると彼女は急に抱きついてきた。
「ここまで来てくれたってことは、いいんですよね？」
仕事では利発な顔を見せる彼女が、どこか幼くかわいく見えた。その表情にぐっときてしまい、彼女をしっかりと抱きしめる。そして濃厚なディープキスを交わし、ベッドに直行した。
枕元にあるゴムに手を伸ばそうとすると、
「いいから。そのままで、して」
とほろ酔いの顔で言われ、俺の理性は完全に飛んだ。
久しぶりの生は天にも昇るような快感で、あっという間に絶頂を迎えた。
さすがに中出しはダメだったが、寝そべる彼女の体へ思いっきり発射。ぶっかけられるのが好きなのか、彼女は興奮してしばらく体を激しく痙攣させていた。けっきょくその日は、朝まで何度も交わった。
彼女とはそのまま付き合うことになったが、結婚には至らなかった。ただし今でもビジネスパートナーとして、わり切った関係を続けている。
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