で、しばらくはOL特有の愚痴を聞きながら普通の飲み会トークに花が咲いたのですが、マミが3、4杯目のウーハイをおかわりした頃合いだったでしょうか。ヒトミがマミに言ったんです。
「マミ、今日はいつもより酔うの早くない?」
「えぇ、そうかなぁ」
なんて、酔っぱらい特有のヘラヘラした笑みを浮かべるマミですが…実際そうだったんです。僕もとっくに気付いていたんですが、マミとの距離が異様に近くなってたんですよ。
もう、腰同士はぴったり密着状態で、僕を挟んで女子ふたりでの会話になると、マミが僕の肩に頭をのっけて、しなだれかかるようにして話をするんです。すると、まぁいい匂いがするんですよ、彼女の髪の毛から(笑)。
で、そんな状態のまま話は一気にエロトークに。ヒトミが、
「マミ、川田さんに前の会社の飲み会の話してあげなよ。あれ、超面白いし」
「えぇ、あの話したら川田さん引くしぃ」
「大丈夫、俺、エロ本だし。めったなことじゃ驚かないから(笑)」
どんな話かとマミに水をむけると、彼女は僕の太ももに手を置きながら、相変わらずヘラヘラした笑顔で話し始めたんです。
「正直、自分じゃどうしようもないんですよねぇ、ひっく…だからさぁ、今の会社では、なるべく男のいる飲み会には行かないようにしてるわけぇ。だって、飲む度に敵が増えるんだもぉん……えへへ」
だいぶいい感じに酔っぱらってきた彼女の話を補足するとこうだ。
前の会社には、中途採用で勤め始めたというマミ。入ってすぐに歓迎会をしてもらったそうなのだが、酔った彼女は2次会でエロモードに入ってしまい…。
ひとりの男性社員にベタベタ、ベタベタ。揚げ句「帰りたくな〜い」とお持ち帰られ志願したそうな。
すると歓迎会の翌日には男性社員の間で噂が広まり…。
以後、彼女は男子社員にとって酔わせればヤレる「都合のいい女」に。その結果、半年で6人の社員とセックスしてしまったんだとか!
そして当然、その噂が同僚OLにも伝わって…。
「社内のOL全員、敵に回したよねぇ…ひっく。毎日全員からシカトされてさ、やんなったから、その会社は速攻辞めた(笑)」
酔っぱらうとどうしてもセックスしたいモードに入ってしまうという。
そんな彼女だけに敵は同僚OLだけではないそうで……。
「友だちからの合コンの誘いもすっかりなくなっちゃったしさぁ! 男取られて悔しいなら、もったいぶらずにお前もヤラせればいいじゃん! ねぇ、そう思わな〜い!?」
そのお陰で、いまや友だちは同じ「セックスなんて減るもんじゃないじゃん主義」のヒトミだけ、という状態になったんだそう。