都内のピンクビラ風俗の聖地は、風俗だけに歌舞伎町や池袋と思われがちだが、実は渋谷の道玄坂だった。当時まだポツポツとあった電話ボックスや電柱、パーキングのフェンスや自治会の掲示板などにも、悩ましい女のコの写真がニッコリと微笑んでいた。
ある時、渋谷のピンクビラの店からやってきた女のコを見て、「あれ?」と思ったことがある。名鑑撮影などで取材したこともあるお店のコで、美巨乳で売っているけっこうな有名フードルだったのだ。
こちらはすぐに気づいたが、もちろん彼女はそんな素振りすらなく、「(私で)大丈夫?」などと顔色をうかがってきた。
なにより気になったのは、有名なはずのこのコがなんで裏風俗で働いているのかってこと。それとなく聞いてみると…。
「コンビニの雑誌コーナーを見たら、ほとんどの雑誌に自分の裸の写真が載ってて、こりゃまずいってなって…」
“散々出まくっていたのに“という感はなきにしもあらずだが、親バレ&友バレを気にしてその店を退店し、入ったのが本番店だったというわけだ。