女性エロマンガ家と意外な再会
その日の仕事は、人妻デリヘル店の取材。日頃から取材でお世話になっていたお店からこんな電話をもらったんです。
「川田さん、スレンダーな人妻さんが入店したんで取材お願いしますよ。体験取材(実際にプレイしながら写真を撮ること)は本人が恥ずかしいって言うんでムリなんですけど、裸はOKなので名鑑取材(絡みなしのプロフィール写真を撮ること)お願いします!」
というわけで、カメラ機材を持ってラブホで待機していると…。
「遅くなってすみませーん」
明るくハキハキした声に聞き覚えがあり、マジマジと顔を見つめると…もうお分かりですね(笑)。化粧っ気がなく地味な服装だった初対面のときと違って、バッチリメイクで上品な人妻風の服を着ていましたが間違いありません。
「えっ、も、もしかして、マンガ家の山田さんでは!?」
「えっ…そういうあなたは……○×出版の…かわ…」
「川田です!」
そう、部屋に入ってきたのは、売れないエロマンガ家の山田さんだったんです!
「まさか、山田さんが風俗でバイトしてたとは。そういや、マンガの発注できてなくてすみませんねぇ」
「いえいえ、風俗と派遣の仕事も掛け持ちしてるんで、なんとか食べていけてますよ」
「そっか、マンガ家として売れっ子になるまでの辛抱ってヤツかぁ」
「えへへ、まぁ、そんなとこです。でも、まさか川田さんとここで再会するとは思わなかったですよぉ」
「だよねぇ…。聞きたいことは山ほどあるけど、とりあえずデリヘルの方の取材しなきゃ。あっ、でも大丈夫? 俺の前で裸になるの嫌じゃない?」
「お仕事だから大丈夫です。…とはいえ、ちょっと恥ずかしいですけどね」
ポッと顔を赤らめる山田さん。なんだか可愛く見えてきちゃったんですよね。