沖縄・普天間飛行場移設案が再度審議され始めると、沖縄最大のちょんの間街・真栄原社交街への風当たりが強くなったのだ。もともと、普天間飛行場の米兵の娯楽施設としてできた色街だったため、普天間飛行場がなくなるなら、その存在理由もないという理由だろう。地元女性団体の運動もあり、官民ひっくるめて真栄原社交街撲滅運動が始まったのだ。
逆に、賑やかになったのが沖縄第二のちょんの間街・吉原だった。真栄原から移ってきた女のコや客で、街は過去にないほど明るくなっていた。しかしそれは、終わりの始まりにすぎず、10月には吉原特飲街壊滅作戦が始まってしまった。
そして平成23年(2011年)3月11日、運命のその日、東日本全域を未曾有の災害が襲った。
(文=松本雷太)