「ところで、川田くんが作ってるエッチな本に出てくる女の人って、全部プロのAV女優なの?」
「求人情報誌にモデル募集の広告出しててさ。素人さんがバイト感覚でモデルやるんだよ」
「へぇ…モデル代って、いくらくらいになるの?」
あんた、まさか…俺が作ってるエロ本に出ようっての!?
「どうせ風俗するんだし。少しでも稼がなきゃいけないからさ。で、いくらになるの?」
「ご、5万くらいかな」
「やるやる♪」
(マジか…腹をくくった女は強いわ)
と感心しつつも、次に頭に浮かんだのは、目の前にいる幼なじみを裸にして撮影している自分の姿。
このときの心境、お察しいただけるでしょうか。そりゃ〜もう複雑ですよ。
大人になった幼なじみの花子とセックスできるチャンス!とはいえ、お互い仕事と割り切るにせよ、金で花子を抱くようなものだし…。そもそも、小学校時代の幼なじみにエロ本モデルなんてさせていいものなのか!? そんなことを考えるうち、花子んちのオバさんの顔まで思い出され…。
もう、わけが分からん状態(笑)。
カメラマン役を同僚編集部員に任せるという手もあったので、カメラマンが僕でいいか、彼女に判断を委ねることにしたんです。
「ハメ撮りって分かる? モデルとカメラマンが1対1で撮影するんだけどさ」
「うん、聞いたことある」
「やっぱ、カメラマンは俺じゃない方がいいよね?」
すると彼女…僕の目をじっと見てこう言ったんです。
「正直、少し恥ずかしいけど…知らない人より川田くんが相手の方が安心かなぁ」