彼女の採用の決め手になったのは、実はルックスではなかった。
ズバリ決め手は、Gカップという大きなバストと前在籍店が「巨乳専門店」であったことだ。
「ところでひろなちゃん、前のお店は巨乳専門店だったって面接用紙には書いてるけど…」
「はい、そうです! Eカップ以上からでないと入れないところでした」
「このお店って、この地域でも結構人気あると思うんだけど、プレイとかって指導された?」
「されましたね。巨乳好きの方が多いので、おっぱいを使ったサービスとか」
「それ、今でもしっかりできるかな?」
「えっ? あっ、はい、できますよ」
その言葉に、自分の欲望を抑えられなくなる。
「うちの店って、デリヘルが初めての場合、講習をすることになっているんだけど大丈夫?」
「えっと、実技講習ですか?」
「そうだね。あと、ひろなちゃんの巨乳を生かしたプレイってのも、うまくいけばお客さんを掴むいい材料になるかもしれないし、見ておきたいんだ」
ひろなは少し考える素振りを見せ、明るい表情で「わかりました!」と答えた。
※ ※ ※
いつも講習で使うラブホテルに到着し、チェックインして部屋に入る。
まずは入室からシャワーに入る直前までを口頭で説明する。
おっとりした天然ちゃんの印象だったが、根はまじめな性格なのか、私の言葉ひとつひとつをしっかり携帯にメモしていた。
…
……
「よし、そろそろシャワーに行こうか」
「あっ、は、はい!」
これから世話になる店の責任者の前で脱ぐことに恥ずかしさを覚えているのか、ひろなは分かりやすく顔を赤くし、目を合わせなかった。
「やっぱり恥ずかしい?」
「お仕事ならそんなに恥ずかしくないんですけど、なんか講習だと緊張しちゃいます」
「結構、みんなそう言うね。やっぱりお客さんじゃないと、ちょっと抵抗あるよね(笑)」
「い、いえっ! これもお仕事の一環だし、頑張ります!」
自らを鼓舞するように大きめの声でそう言うと、彼女は一気にワンピースを脱いだ。