亜紗美:殺人の前科で社会復帰できない女・サキとネグレクトの少女・マリが出会い、二人組の泥棒になっちゃう物語なの。もちろんアクション映画だよ! アクション監督は『銀魂』や『進撃の巨人』などを手掛けた田渕景也さん!
しじみ:絶対観る! でも待って! 引退はダメ! 絶対やだよ! 辞めてどうするの!?
亜紗美:普通に就職する。普通の女性になりたい。
しじみ:ダメだよ! あさみんは女優が天職なんだから辞めても絶対戻ってくるよ!!
亜紗美:そうだとしても一旦離れたい。
しじみ:嫌になった訳ではないんだよね? 出ることに興味がなくなったの?
亜紗美:そうだね。現場が好きって気持ちより、平凡に暮らしたいって気持ちの方が上回っちゃったの。
しじみ:分かるなぁ。極端なことしてた反動で、普通のことに憧れるようになるよね。それに、やっぱ年齢的なこともあるから結婚もしたいよね。そのためにも普通の仕事してた方が可能性あると思って私も3年間OLしたけど、結局何の結果も残せずのこのこ役者に戻った私がここにいるよ!!
亜紗美:もちろん、役者の仕事に人生懸けて全うしてる方には失礼なのかもしれないけど…わしゃもう疲れたんじゃ(笑)。
しじみ:でも、ファンの人はどうなるの? 亜紗美の代わりはいないんだよ。悲しむよ!!
亜紗美:そう言ってもらえるは有り難いけどね。
しじみ:せめて後継者を育ててから辞めてくれよ(笑)。すごい損失だよ!
亜紗美:でもさ、正直ね、一番の理由はね、、、食ってけねぇじゃん!!
しじみ:えっ!?
亜紗美:海外で評価されて映画祭とか行っても、向こうのファンは亜紗美はすげぇ豪邸に住んでると思ってるんだよ。それが実際どうですか? バイトしながら食ってる訳ですよ!
しじみ:日本の映画業界のせいだね。売れてもまさか食えないなんて、夢がないよね。
亜紗美:「辞めないで」とか「もったいない」とか言う人いっぱいいるけど、「んじゃ、あなたが食べさせてくれるんですか?」って思うよね。
しじみ:そっか…みんな無責任に、ただ自分が作品を観たいが為に言ってるんだよね。「辞めないで」って、「俺を楽しませる為にお前は貧乏でいろ!」って言ってるようなもんだね。全然気付かず使ってた。むしろいい言葉だと思ってた! ごめんね。
亜紗美:「じゃあ、お前が食ってけるために映画業界の在り方を変える!」って言ってくれる人もいるけど、こっちは明日食う金もねぇんだって! 「辞めないで」って言うなら月20万よこせ!って話(笑)。
しじみ:なるほどなぁ。
亜紗美:かと言って、「分かりました! 僕が口座に毎月20万振り込みます!!」って言われても…それはちょっと怖い。
しじみ:それは怖い(笑)。