なんでガードマンがそんなこと知ってるんだ?
とは思ったものの、そのほかの選択方法もなく、ガードマンに言われるまま、その女のコを指名したのだった。今考えると、それならポラロイド写真でも似顔絵でも何でも一緒じゃんとは思うのだが(笑)。
カウンター席を出たところで指名した女のコが待っていて、真っ暗な廊下を、介護老人のように手を繋いで案内してくれる。プレイルームは非常に狭いものの、完全個室だ。
当時、都内の風俗店で主流だった、天井付近の壁が空いて隣室や廊下と筒抜けになっている【半個室】ではない立派な造りに驚いたものだ。
そして、肝心の女のコはというと、実は暗くて顔もハッキリとは見えなかったが、工藤静香風のロングヘアーでスレンダーな水商売上がりっぽいアラサーだったと記憶している。
プレイはフェラからのフルコースで、フィニッシュはご当地流。これは、筆者だけの特別サービスではなく(笑)、店定番の基本プレイとなっているようだった。
その彼女にガードマンの件を聞くと、店員の制服がガードマンの服になっていて、業務も両方を兼ねているのだと教えてくれた。
結局、この店には2度ほど行ったが、その後、いつのまにか閉店してしまった様子。小倉出身でデリヘルを経営していた現バーのマスターも、この店のことは知らないという。なぜこんな駅から離れた住宅街に、こんな立派な風俗店ができたのか、今でも謎のままである。
(写真・文=松本雷太)