礼子が娘のチカを産んだのは28歳のときで、ダンナは妊娠発覚直後に彼女を求めてこなくなりセックスレスに。それ以来、夫婦は不仲が続いていたそうなんです。
「私から誘っても、疲れてるからって断り続けるんですよ。後で分かったんですけど、外に女を作って遊んでたんです」
そのため、娘には同じ目に遭ってほしくないと、娘婿の行動をそれとなく監視するような真似をしていたというんです。
「娘夫婦のマンションは、私の家から歩いて行ける距離なの。だから娘が妊娠してからは私があっちに出向いて家事を手伝ったりしてたんです。その度に娘婿の裕太くんといろんな話をしてたんだけど…」
ところがある日…
事態はまるでAVか官能小説のような展開に!
というわけで今回は趣向を変えて、せっかくなので一部始終を官能小説ふうにお届けいたしましょう。ところどころ、実際よりもエロい表現を使いますが、その辺は官能小説アレンジということで悪しからず(笑)。
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娘のチカが妊娠して4カ月目のある日曜のこと。
「裕太くん、まだ昼間だけど、ちょっとだけビール飲まない?」
「お義母さん、いいですね。飲みましょう」
娘が女友だちとランチに出かけると言っていたこの日…ふたりきりになるチャンスだと、礼子はあることを娘婿の裕太に確認しようと決心していた。
「裕太くん、チカとは最近どう?」
ふたり並んでソファに座り、裕太にビールを注ぎながら彼女は聞いた。
「え…どうって?」
「聞きづらいんだけど、たまにはアレしてるのかなって」
「アレって…?」
「もう…夫婦の間のアレっていったらセックスに決まってるでしょ」
礼子はバツが悪くなり、ビールをあおった。チラリと横目で裕太を見ると、彼は顔を赤くし、困ったように口ごもっていた。
(私がセックスって言っただけで真っ赤になって。裕太くんって意外と純朴なんだ…)
「あっ、ごめん。変な意味じゃないの。チカから聞いてるかもしれないけど、私と夫はあまり仲良くないじゃない? その原因は、私が妊娠してる間にあの人が浮気したからなのよ。だから、裕太くんがチカとエッチしてなくて、欲求不満になったりしてないかなって、心配になっちゃって」
一気に言葉をつないだことで、自分が誤解されるようなことを言っていることに、彼女は気づいていなかった。案の定、裕太は驚いた顔で礼子を見ながらこう言った。
「そ、それって……お義母さんが僕の性欲を解消してくれるってことですか!?」
(え……私、そんなこと言った? え、どうしよう、どう答えたらいいの?)
すると裕太が、下を向きながら話を続けた。
「実は、チカさんの方が、怖いからしたくないって。だから僕は…」
「まさか、ほかに女を?」
「浮気なんかしてません! その、だから、じ、自分で…」
(自分で…オナニーしてガマンしてるんだ)
急に裕太が可哀想に思えてきた彼女。気づけば、ソファに座るふたりの距離は、あと数センチで肩が触れるほどに近づいていた。