風俗業界で何年も面接を担当していると、「なんでこんなかわいいコが風俗に!?」と驚かされることがある。
女のコが業界に足を踏み入れる事情はさまざまだが、思わず「やめておいた方がいいよ」と口を滑らせてしまいそうになったことも一度や二度ではない。
ということで、今回はレベルが高い女のコがお店に来た時のお話だ。
【風俗嬢と体の関係～リナの場合～】
「今日の面接予定は…」
手帳に書かれた予定表には、面接が一件しか入ってなかった。
風俗業界最大の繁忙期である年末年始を終え、これまた最大の閑散期とされる2月に向けて、新人のキャストがひとりでも多く欲しいこの時期。ここ数日面接者が少ないことに、私は落胆していた。
「とにかく、ひとりひとり丁寧に面接しなければ」
そんな想いは、この後、一瞬で吹き飛ばされることになる。
…
……
「失礼します！」
店長室の扉を開けて元気よく入って来たのは、美少女と呼ぶに相応しいルックスで、国民的アイドルグループA〇B48の川〇李奈にそっくりだった。
「どうぞ。おかけください」
「ありがとうございます！」
その女のコは、風俗の面接に来たとは思えないくらい明るく、ハキハキ喋った。
「えっと、お名前はリナちゃんで…」
「はい！ リナです!!」
「初めての風俗バイトってことだけど、志望理由を聞いてもいいかな？」
「ちょっとプライベートでお金が必要で…」
少し伏し目がちになるリナ。
この感じは、借金関係かもしれない。
と思いつつ、質問を続ける。
「ちなみに、こういうお仕事に抵抗とかはないの？」
「大丈夫です。男性経験は結構あるので（笑）」
「あはは。それは心強いね」
「たぶん一通りのテクニックはあると思います（笑）」
グッと握った拳を見せながら、可愛らしく微笑むリナ。
コミュニケーション能力にも問題はなさそうだった。