「へー! すごい綺麗だし、広いじゃん! いいとこ住んでんねー」
「ハルカが卒業してから店長になったからね。それなりにお給料も貰えるようになったし」
「あたしは卒業してからギリギリの生活の毎日だよー。たまに風俗戻ろうか迷うくらい(笑)」
ハルカはニコッと歯を見せて笑った。キラキラしたこの笑顔に、胸をグッと掴まれた。
…
……
「カンパーイ!」
缶ビールに口をつけて、ゴクゴクと飲み干すハルカ。
あれ? ハルカってお酒強かったっけ?
在籍時代、店の飲み会ではいつもソフトドリンクを飲んでいた印象だ。
「あ、あのさ。ハルカってお酒飲めたの?」
私の声を無視して、ハルカは350ml缶を丸々一気に飲み干した。
そして、少しうつむいた後、パッと顔を上げた。
そこには、とろんとした目でこちらを見つめるハルカの顔があった。
「あっ、やっぱりお酒弱かったんだね(笑)」
「あはは~、なんか調子のって飲んじゃったぁ」
ベタベタと体を密着させてくるハルカ。
普段はこんなことはしない性格なだけに、そのギャップがすごい。
「あ、あのハルカ」
「んふふー、なあにー?」
「くっつき過ぎだよ(笑)。酔ってる?」
「あたしにくっつかれるの…嫌?」
上目づかいでそう聞いてくるハルカ。
オイオイ、なんだよこのツンデレ! 可愛過ぎるだろ!!
ただでさえ可愛らしい容姿なのに、こんなに女らしいところを見せられたら黙ってられない。
「そんなことない。嬉しいよ」
そう言うと、酒の勢いに任せて唇を重ねた。
「んっ!? んぅ…」
ハルカはさすがに驚いたようだったが、すぐに受け入れてくれた。