綺麗な容姿で近寄りがたい、まさに高嶺の花と思える女性。
そうした女性に対して、「性格がキツそう」「相手にしてもらえない」というイメージを持っている男性は少なくない。
住む世界すら違う気がして声をかけることも躊躇われたりするが、実際にそういったタイプの女性と話してみると、下手すれば普通の人よりも馬鹿っぽかったり、のほほんとしすぎていたりもする。
今回は、誰もが目を奪われる容姿を持ちながら、実はおっとりした性格のキャストの話だ。
【風俗嬢と体の関係~なつの場合~】
外を少し歩くだけでじっとりと額に汗をかいてしまう初夏。私はこの季節が好きだ。
それは、街行く女性たちの服装の露出が増え、繁華街にいたっては、思わず二度見してしまうくらいセクシーなコも大勢現れるからだ。
事務所に向かう途中、そんな女性たちを眺めながら目の保養。
事務所に入るや、スタッフが話しかけてきた。
「おはようございます! 応募の女性が一名、面接待ちです。先に店長室に通してます」
2日前にやり取りしていた女性だろうか。予定よりも10分ほど早いが、真面目な性格なのだろう。
私はスタッフに「ありがとう」と返事し、店長室の扉を開けた。
「あ、は、はじめまして…」
椅子から立ち上がりペコリと頭を下げる女性。
身長は170cmくらいだろうか。整った顔立ちで、髪は茶髪で胸元くらいまでの長さ。
長く美しい手足は、さながらファッションモデルのようだった。
「うわ、モデルさんか何か? すごく綺麗だね」
「い、いえそんな…」
こちらが動揺していることを悟られないように、茶化すような口調で話しかけながら椅子の座った。
向かい合い改めて見直しても、彼女はとても美しかった。
「店長の小鉄です。よろしくね」
「あっ…えと、なつです。よろしくお願いします」
「そんなに緊張しなくていいよ、リラックスして」
風俗の面接で緊張しているのか、表情は暗く、硬かった。
(このまま面接しても、彼女の性格が見えないかもしれない…)
そう考え、まずは世間話から始めることにした。