しかし、狭い店内を見渡すかぎり、若い女のコなんていません。
「あれ、女のコは?」
と聞くと、今の客引きのお姐さんを差して、
「私より若い」
と言い放ちます。そう、50代のママの究極の屁理屈です。お笑いのオチにしてもひどすぎでしょ(笑)。結局、1本1000円のビールを飲んだだけで店を出たのでした。
次に行ったのは、5年後の2007年でした。その時は表に誰も出ていなかったので、一番大きそうな店に入ることにしました。
恐る恐るドアを開けると、そこにいたのは初老のママと、ほぼ前回と同様の熟女のお姐さんでした。店内は明るく、前回の店よりも居心地は良さそうだったので、入ってみることにしました。
隣に座った姐さんと世間話しながら飲んでいると、二階からなにやら物音が。するとお姐さんが何食わぬ様子で、
「何かしら。ネズミでもいるのかしらねぇ」
なんて、見え透いたウソを言うんです。
そのあと、階段から降りて来たのは、ハゲ頭の地元の工務店の社長風の五十路のオヤジネズミと、お色気ムンムンの四十路の人妻系ネズミでした(笑)。