有楽町駅が見えると、もうそこは銀座1丁目。近くには、今年1月に87年の歴史に幕を下ろしたグランドキャバレー「白いばら」の姿が。歴史ある正統派キャバレーさえも飲み込んでしまう時流に胸がもやもやしてしまうのは、五十路の筆者だけだろうか。
有楽町駅から高架沿いに新橋方向に進み、晴海通りを渡ると、そこは筆者が目をつけていた一角だった。
JRの高架沿いの路地は、浅草のホッピー通りや、赤羽の一番街商店街と見まごうばかりにテーブル席がハミ出し営業していた。
妖しい大陸エステが何軒かあるに違いないと調べてみるが、路地を行き来して探しても、結局一軒も見つからなかった。この辺りは、おそらく銀座でもっとも猥雑な一角なのだが、ここにないとすると…。
そこから高架のトンネルを抜けると、そこはゴジラ像が見守る「日比谷ゴジラスクエア」。高架の向こう側の猥雑さとはまったく異なる新市街で、晴海通り側に廻ってみると、そこに2軒の大陸エステが並んでいた。
やっと見つけた!と喜んだが、そこは千代田区。区界に妖しい店が待ち構えている構図は、日本橋の時と同じだった。