ハーフの女性には美形が多いと思うのは私だけだろうか。
日本人離れした鼻の高さや切れ長の目。
はっきりした顔立ちは“濃すぎる”ことなく、私たちが受け入れやすい程度には日本人の面影を残す。
ファッション業界はもとより、テレビなどでもハーフやクォータータレントの露出は増え続けているが、風俗業界に入ってくる女のコもいるわけで…。
今回は、私が店長を務めるデリヘルにいた、ハーフのコのお話をしようと思う。
【風俗嬢と体の関係~ナナコの場合~】
ガチャ――。
私がいつも仕事に勤しんでいる店長室の扉を開けたのは、色白で長身の女性だった。
(んんっ? 外国人か!? いや、それにしては顔が日本人的な気も…)
彼女が扉を開けて入ってくるまで1秒ほどで、頭をぐるぐる回転させる。
私の結論が出ないうちに、その女性が先に口を開いた。
「し、失礼します。求人メールを送らせていただいたナナコです!」
普通に日本人だった!!
思わずそう口に出しそうになったが、グッと堪え、
「あぁ、どうぞ、座っていいよ」
と、平静を装いながら彼女を誘導した。
ナナコは今年21歳になる、現在フリーターの風俗未経験者。
色白で鼻が高くて、顎がスッキリしたルックス。彼女はカナダ人の父を持つハーフだった。
彼女が面接用紙に必要事項を記入している間、非常に整ったナナコの容姿を、バレない様にジッと眺めた。
「あの、実は相談があるんですけど」
「どうしたの?」
神妙な面持ちで彼女は続ける。
「実は、男性を責めたりしたことってなくて…。講習ってしてもらえたりしますか?」
いやっほーう! 喜んで!!
とは言えないので、ガッツポーズと歓喜の雄叫びは心の中だけにしておく。
「うん、大丈夫だよ。この後、時間あるかな?」
彼女はコクリと頷き、宜しくお願いします、と頭を下げた。
こんなにレベルの高いキャストを講習できる機会はなかなかない。
私は、今日という幸運な日に感謝しつつ、ナナコと共に近くのラブホテルに向かった。