問い詰める様に、徐々に顔を近づけながら私に迫ってくるカエラ。
「ごめんね。風俗嬢だからとかじゃなくて、今は仕事を頑張りたいって気持ちが強くて…」
まぁ、それはもちろん嘘だ。
彼女なんて存在を作ってしまったら、今の様にたくさんのキャストと関係を持つことができない。悟られない様に、彼女からの誘いをやんわりと断る。
「そうですか…。あっ、でも彼女じゃなくてセフレとかならどうですか?」
マジか!!
嬉しすぎる気持ちを表情に出さない様、必死に唇を噛み締めた。
「そ、そりゃカエラは可愛いし、嬉しいけど…本当にいいの?」
「えへへ…。それでも嬉しいんです」
頬を赤らめながらニッと歯を出して笑うカエラ。
その笑顔に思わず心を奪われそうになってしまう。
「じゃあ、さっそくホテル行っちゃいます(笑)?」
「やる気マンマンだね…、でもちょっと楽しみだよ。行こうか!」
私たちは居酒屋を出てタクシーを捕まえ、ラブホテルへと向かうのであった。