それからしばらく経ったある日のこと。突然、アヤから「カズヤくんのことで相談があるんですけど」と連絡があった。直接話したいというので、駅前の居酒屋で会うことにした。
最初はふたりの近況を聞く。しかし、次第にアヤはもじもじとし始め、不意に「カズヤくんのエッチが微妙なんです…」と言ってきた。
アヤによると、カズヤは男としての経験値が低いようで、いざベッドに入ってもあまり盛り上がらないそうだ。
思わず、「なんでそんなことを俺に言うの？」とツッコんでしまったが、アヤは「男の人に相談した方がいいかと思って…」と言う。それから、「カズヤくんは舐めてくれない」「すぐ挿れたがる」などと、酔いに任せてけっこうなことを口走った。
聞いているとだんだんアヤのことがかわいそうになってくる。同時に彼女がスケベな女に見えてきた。そのうち、「俺なら満足させてあげられるのに…」と思い始めた。
そこで、「俺がしてあげようか？」と冗談めかして言ってみた。するとアヤは、「ホントですか？」と真顔になる。慌てて「冗談だよ」と返したが、アヤはなおも真剣な顔で俺を見つめてくる。「おいおいマジか…」と思いつつも、俺の息子は反応していた。
しかし、店を出たところで、「ごちそうさまでした」とアヤは帰ろうとする。俺がキョトンとしていると彼女は、「あれ？ もしかしてさっきの本気にしちゃいました？」と笑顔を弾けさせた。
「そ、そんなわけないだろ」
俺は大げさに笑い飛ばしたが、息子はひどくしょんぼりしていた。
その夜、アヤから「最初は先輩としてもいいかなって思ったけど、カズヤくんがかわいそうだからやめときました」といった感じのメールがあった。このとき俺は「女って謎すぎる…」と思い、なんだか悔しいのでアヤをオカズにヌイたのだった。
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