一度、彼女の店終わりで食事に行き（近くのファミレス）、そこから“関係”がスタートしたと記憶してます。筆者も仕事が終わると、彼女のアパートに行くようになりました。
しかし、付き合うようになると、若かった筆者は、彼女が風俗で働くのを嫌がるようになります。風俗で出会ったにもかかわらず…。「わがまま」と「嫉妬」というみっともないやつです。
彼女に風俗をやめてほしいと思うようになり、その辺で行き違いが生まれ、半年ほどで別れてしまうことに。キャバ嬢や風俗嬢とにありがちな別れ方なのでした。
それから20数年経った春の夜のこと、池袋のチェーン店の中華屋で夕食をとっているとき、何気なく向かいにいるカップルに目がとまりました。40代くらいの女性と20代の若い男性の年の差カップルでしたが、その女性こそ、元カノだったんです！
ラーメンをすする筆者の手が止まると、店内の雑音をかいくぐって、小さく耳に届いてくる彼女の声も、モソモソと話す話し方も昔のまま。ただ、少し水商売っぽい赤い口紅と濃い目の化粧が気になりました。
一緒にいる男性を見ると、歳が離れてるので、彼氏というよりは店の客かなとも思ったのですが、客とはこんなチェーン店には来ないはず。そう思ったところで思い出しました、当時、彼女には2歳くらいの男の子がいたことを。
19歳でデキ婚して、子供が1歳になった頃にある理由から離婚したと言っていました。もちろん、当時はその男の子も連れてドライブに行ったこともありましたが、たぶん、そのコではないのか…。随分と大きく、生意気そうに育っていました（笑）。
そういえば、当時の彼女のアパートも池袋からそう遠くない街にありました。
今も近くに住んでいるのだろうか？ 辛い仕事はしてないか？ 元気にやっているのか？
付き合っていた期間は短いものの、さまざまな思いがこみ上げてきます。
幸い、彼女はこちらに気づいてない様子。なので、できれば今どこに住み、どんな暮らしをしているのか垣間見てみたい。そう思い、こっそり後を付いて行くことにしました。
※本サイト「メンズサイゾー」（https://www.menscyzo.com/）に掲載されているイラスト・写真・文章の無断転載を固く禁じます。