そして、待たせたにもかかわらず、そこから自分とおばあちゃんの自慢話が始まったんです。何本もタバコを吸いながら。
「おばあちゃんは有名なデザイナーで、私の小さい頃の洋服は全部おばあちゃんが作ってくれた」
「田原T彦はトモダチ」
「M浦カズとはメル友」
「俳優の藤木N人は常連客で、名古屋に来るといつもロングで指名してくれる」
きっと、全部本当の話だと思います(笑)。でも、客としては、「フ~~~ン」と聞くしかない話というのも事実でした。
そして、話が長引けば長引くほど、プレイ時間は短くなる。これ、風俗の常識です。
筆者はすでにシャワーを浴びていたので、彼女はシャワーも浴びずにプレイを開始することになりました。
これ自体は手抜きというより、筆者は好きな方なので、喜びながら服を脱がし、下着を剥がしてプレイに突入。しかも、その冒頭に彼女の方からあるお誘いが。
「私は高いよ、1万円…」
風俗誌の表紙を飾るフードルさんからのお誘いなら安いもの(笑)。話はまとまったのでした。
とこが、プレイが佳境に入ろうとした頃、周囲の異変に気付いたんです。
え、ナニこれ?
周囲に、なにやら、香ばしい匂いが…。
いわゆるマン臭ってやつです。筆者の鼻腔をくすぐるというか、パンチしてくるんです。
これって、俺だけが臭うの? 彼女も臭いはずだよね!?
そう思って彼女の表情を見ると、ただ気持ちよさそうにアエいでるだけ。てことは、筆者の鼻がおかしいんでしょうか?
いや、そんなはずはない。だれが嗅いでもクサイものはクサイはず。しかも、クチュクチュ音が大きくなればなるほど、匂いの濃度がどんどん増して来る。
やがてそのニオイは、厚みと深み、さらに圧倒的な濃厚さを増して、ベッドの上に鎮座し始めたんです。例えるなら、
ドブの中でくさやを食べてるような…。
いまだこんなに強烈なマン臭とは出会ったことがないというくらい、未体験のマン臭なのでした。
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