まずはカフェでお茶をして、彼女の話を聞く。俺に連絡してくる女というのは、たいてい悩みを抱えてるから。男にフラれたとか仕事が大変とか、そういった悩みが多い。
案の定、サトミさんの口からは夫への愚痴がこぼれる。どうやら人妻だったようで、ますます燃えてきた。
それから親身になって話を聞く。そして、頃合いを見計らって核心をつく。
「俺に連絡したのはなんで?」
と聞くのだ。
そうするとほとんどの女性は口ごもる。それはホンネを言うのが恥ずかしいからだと思う。彼女たちのホンネというのは、ずばり「抱いてほしい」ということだ。
なので俺は、「じゃあホテル行こう」とストレートに言う。なにが「じゃあ」なのかは俺もよくわからないが、そう言われた女たちは戸惑いながらもついてくる。男に「強引に誘われたから」という言い訳ができて、ホテルへ行くことへの抵抗感が薄れるのかもしれない。
何にせよ、カフェを出て俺が肩を抱くとサトミさんはうなだれてきた。これは完全にOKのサイン。その足で近くのラブホへ向かう。