蛇が女性器に侵入し死亡した事件


 事件が起きたのは、大正8年(1919)9月3日のこと。北海道に住む20歳の女性が自宅近くで食用になる野草のヨメナを摘んでいた際、ふと疲れてその場でうたた寝をしてしまった。その時、不意に蛇が膣内に侵入したという。

 当時はまだ女性の下着は腰巻であり、パンティ類が普及するのは昭和に入ってからである。そのため、蛇が侵入することを防げなかった。

 蛇に侵入された女性は、たちまち顔面蒼白となり、鼻や口から嘔吐して苦しみもがいた。その様子を近くで見つけた別の女性が、あわてて女性の親に知らせ、女性は最寄の病院へと搬送されたものの、手当ての甲斐なく死亡してしまった。蛇が子宮頸部のさらに奥まで侵入し、子宮を食い破って小腸にまで進入したことが死因であると説明されている。この事例は医学誌『ドルメン』第二巻第九号に収録されているとのことである。

 また、蛇以外にも女性器に侵入しようとする生物はいるようだ。南米アマゾン川などの熱帯地方に生息するカンディルと総称される肉食の淡水魚のなかには、性格が獰猛で水中から女性器めがけて突進し、膣に侵入して体内を食い破るものがいるらしい。

 実際、水辺で洗濯などをしていた現地の女性がカンディルに侵入され、死亡したケースも報告されているという。現地では川などに行く際には、陶器で作ったまるで貞操帯のような形状のプロテクターを女性が装着することもあったらしい。

 こうした、女性器に好んで進入する生物というのは、まだいくつかいるとのことである。新しい事例が集まって、機会があったらまたご紹介してみたい。
(文=橋本玉泉)

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