【ガチンコ素人ハメ撮り地獄変】個人撮影サイトに蔓延る姫気質な女

 「使い道がない」とその存在を無視していたのだが、出版不況の煽りを受け、零細出版社はどこもかしこも増刊ラッシュ。所属していた会社も例に漏れずエロと実話誌をチャンポンしたものを粗製濫造し、運悪く増刊号で最先端のエロ事情を取材する企画を通してしまった。

 ハメ撮りでさえ編集者がやる会社なので、ライターに取材を依頼するという選択肢がない。仕方なく幾つかのサイトで募集を出すことに。

 ちらほらと応じるメールが届くものの、返答はほぼ援デリと同じだった。場所も鶯谷や上野ばかりで、最新のエロ事情どころか昔ながらのエロ事情しか感じられない。もっとも、インターネットによる売春が横行し始めてから、素人が出現した次の瞬間にはプロによって食い荒らされるので、どのエロ産業でもたどる結果は同じなのだが。

 とはいえ、企画を立てておいてペテンが横行していることに目をつぶって適当な与太を飛ばすのは気が引ける。何とかプロを避ける方策を考えねばならなかった。

 こういう状況で素人を釣る方法は、ライトなエロに相場より若干高い値段を提示すること。数千円程度のギャラなのでプロは費用対効果が低いと避け、素人はギャラがいいと関心を示す。効率は悪いが星の数ほどあるサイトに片端から投下すれば、数日のうちに誰かしら引っ掛かる。

 そうして取材にこぎつけたのが、21歳の「シホ」だった。職業はメイド喫茶のバイトで、地味な雰囲気。アニメや声優に憧れて、高校卒業してすぐに東北地方から上京したという。それが今では個人撮影でパンツ見せたり何だりで糊口を凌いでいるというのだから、およそ都会での生活が向いていないのだろう。

 しかし、こちらは取材と宣言していないただのカメコという設定なので、シホの態度はスクールカースト上位の女のような態度。地味な顔の女がいい女風に振舞う様は、滑稽を通り越して哀れですらある。おそらく、こういう場所でカメコどもにチヤホヤされるうちに、自分の評価と世間の評価が著しく乖離してしまったのだろう。これでは田舎にも戻れない。

 もっとも、別に人間の歪みを取材しにきたのではなく

 
「こういうサイトでやり取りしているネーチャンをどうやってセックスまで持って行くか」

 
 が取材のテーマなので、彼女の内面を推測しても意味がない。

 ハメ撮りの初歩的なテクニックとして、地味な女は褒めておだてれば勝手に脱いでいくのだが、シホのようなカメコどもにチヤホヤされて勘違いした女の場合は、増長するだけなので悪手だ。「お前、何故かいい女ぶっているけど、実際はブスじゃん」という態度をオブラートに包んで接した方が効果的だったりする。実際は、小手先の技術よりもどれだけ金に困っているかが重要なのだが、向こうにもプライドがあるため「雰囲気に飲まれた」という言い訳を用意しないと素人は脱がない。面倒なことこの上ない。

 
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