撮影に応じる女は、5千円でパンチラやブラチラを撮らせるくらいだから、大体は金に困っている。5千円が大金に見える状態ゆえ、たかだか数万円でも高確率でハメ撮りに持ち込める。さつきも例に漏れず「顔を出さないなら」という条件でハメ撮りに応じた。
撮影自体は淡々と進み、セクシー女優のようなポーズを取らせると
「私も〇〇チャン(当時のトップ単体女優)みたいになれるかな?」
と、まんざらでもない様子。何とかもおだてれば木に登るらしいが、人間が天まで登るのだから「果たして人間は知性的な生き物なのか?」なんてくだらないことを考えてしまう。
蓼食う虫も好き好き。どういうわけかさつきに気に入られた筆者は、連絡先を渡され、特段用事もないのに連絡し合うようになっていった。
校了日間近のある日、撮影モデルに連続でドタキャンされる事態に陥り、さつきに
「誰か撮影させてくれる女いない? 紹介料を払うから」
とメールしたところ数時間で用意してくれた。当時は、地獄に仏、友情の大切さを噛み締めたものだ。
さつきもさつきで、「右から左に女を紹介すれば金が入る」と味をしめ、定期的に友人たちをハメ撮りモデルとして用意するようになった。最初はギャル系ばかりだったが、「ウチはギャル専門誌じゃない」と言ったら清楚系からキレイ目など幅広い人材を供給するようになった。