「私は地味で、学校の同僚や生徒から半ばいないものとして扱われていたんです。でも、こういう撮影なら私でも主役になれるじゃないですか」
まぁ、ハメ撮りのモデルが雑に扱われることはないが、男の筆者にはその動機が理解できない。彼女は続けて、
「こういう雑誌に出れば、私にもセックスアピールがあるということですよね!」
と、まるで自分に言い聞かせるように訴えた。こういう場合、エロ本編集者は真実を口にしないものだ。彼女の言い分に十分うなずき、プライドをくすぐる言葉を選び、嘘臭くならない範囲で褒めたたえた。すると、彼女は女としての自信を得たのか、当初会った時とは別人のように意気揚々とホテルを出るのであった。
現場では口八丁で切り抜けたが、誌面というものは残酷である。彼女の掲載ページは1ページ程度だった。おまけに、「お堅い職業の女が脱いだ!」といったキャッチのデザインに負け、彼女の存在自体が完全に埋もれてしまっていた。こっちも女の裸を値踏みする商売だから、まぁ、仕方ないんだけどね。
(文=伊藤憲二)
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