当然「痛い!」「止めて!」とテンプレ通りの言葉を浴びせられることに。しかし、一応、契約書は交わしているので、今更「無理です」なんて言われても困る。
表情を眺めると苦悶を浮かべていたので、「初モノいただきます」とか適当なキャッチを思い浮かべて延々ピストン。彼女にとって僥倖だったのは、筆者が早漏だったことくらいだろう。
ハメ撮りを終え、あとは誌面構成に必要なフェラチオ写真をおさえる。だが、セックスの印象が最悪だったので、マナの反応は鈍い。鈍いというより筆者へ露骨な敵意を示していた。これはもう、フェラチオしてもらおうという雰囲気ではなかった。
しかし、そこは一応プロの端くれ。フルーツの香りがするコンドームを装着して「チンコだと思わず果物を舐めるような感じでお願いできるかな」など、あらゆる手管を用いると、どうにか嫌々ながら舌で舐めるようになった。
撮影を終え、現像所に銀塩のフィルムを持って行ったら、モデルの表情が、
この世の地獄を味わったかのようなもの
になっていた。普通ならボツだが、今回のコンセプトは「素人の女の反応を見る」だったので、彼女の嫌悪感はむしろ一部好事家のご褒美である。
それにしても、ここまで嫌がった娘がどういう理屈でハメ撮りに応じたのか。撮影中にそれとなく訊ねると、「周囲が彼氏とセックスしているのに、自分だけが処女で恥ずかしい」というものだった。
それなら、もう少し喜んでもよさそうなものだが、処女を捨てたいというのは“あくまで彼氏と捨てたい”のであって、カメラ持ってウロウロしているオッサンの相手をしたい訳ではなかったのだろう。まぁ、性欲爆発しそうな男子中学生だって、わけの分からん熟女で童貞を捨てたいとは思わないだろうから、理屈にはかなっている。
ただ、高学歴の普通のネーチャンが処女を捨てたいからといって、怪しげなエロ本編集者に頼むだろうか。おそらくは別の理由があったのだろうけど、たかだか2時間ちょっとの時間では、彼女の腹の内を読み取ることは不可能だ。
多分、処女であることにコンプレックスを抱いているものの、同年代の男に処女をもらってくださいと懇願するのは彼女の自尊心が許さなかったのだろう。だから、見下しているエロ本編集者で処女を捨てて「普通の女子大生」になりたかったと思われる。
とはいえ、エロ本に痴態を晒す女子大生が果たして「普通」なのかどうかは判断の分かれるところ。筆者の個人的な感想では、「単純にエロ本に出た女」以上の意味はないように思えるのだが…。
(文=伊藤憲二)
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