【激安風俗のシステム】
少し和んだところで、店のシステムについて質問してみた。
・気に入った女の子がいたら、部屋の前まで行って話しかける
・時間制限は特にないが、一発やったら終わり
彼らから確認したのはこんなところ。シンプルなシステムだ。部屋に行かないのか彼らに聞いてみたが、お金がないとのことだった。
立ち上がって女の子を見ていると、周りの客の視線がまた突き刺さる。部屋に移動して女の子に話しかけるところから出てくるところまで、ホール中の客からすべて丸見えだ。さらに、ほとんどの客は飲んでいるだけで、部屋に入る様子はない。
ここで遊ぶには強いハートが必要だな…。
【好みの女の子を発見】
女の子のレベルはいまひとつだった。ただ、8ドルでは文句は言えない。
ひとりだけ好みのタイプに近い女の子がいた。年増で太った嬢がほとんどだが、彼女は若くてスタイルも細身。
眺めていると目が合った。笑いかけると微笑み返してくれる彼女。
「お前あの女が気に入ったのか?」
同じテーブルの客から聞かれる。
「うん。そうだね」
「部屋に行きたいのか?」
「うん、行きたい」
「もう行くのか? はやすぎだろっ(笑)!」
ここでは、ゆっくり飲みながら会話するのが地元民の楽しみ方のようだ。しかし、ぼくはそもそもひとりで来ているし、このときは次の街に移動するバスの時間がせまっていた。ゆっくりしている時間はない。
さらに、一緒に座っている彼らはビールをどんどんねだってくるため、長居は無用だと感じていた。
部屋に行きたいことがわかると、女の子に合図を送ってくれた。
「こいつ、いい?」
おそらくそんな合図だろう。女の子からオッケーがでたので、テーブルを離れて彼女のもとへ向かう。
歩いていると、客たちからの視線を感じた。
目的の女の子の近くには男が数人いた。どうも会話していたらしい。彼らから冷やかされつつ、ぼくは部屋に入った。
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