かくして、ぼくはネットで調べた中で宿から近い場所にあった数件の置屋をチェックしてみることにした。
検索してヒットした住所を頼りに、セントロ(フロリダ通り付近)のアパートメントを探しながら歩く。
事前情報通り、どれも外観はいたって普通のビル。看板もなにも出てないため、事前に知ってない限り確実に分からない。最初のアパートメントは、鍵がかかっていて中に入ることができなかった。
次にぼくが潜入したのは、Florida通り沿いにあるアパートメントだ。入口から進んでいくとエレベーターの前には管理人のようなおじさんが。
「ここマッサージある?」
「12Cだ」
怪しまれたり知らないと言われるようなこともなく、即答だった。
エレベーターで12階まで上がり、恐る恐るCの部屋のベルを鳴らした。
【いざ置屋に潜入】
「オラ! コモエスウステー?」
そう言いながらドアを開けたのは、ちょっと年増のマダム風の女だった。
まさかこのおばはん嬢じゃないよな…。
もしそうなら、ソッコーで退散せねば…。
そんな心配をよそに、マダムはぼくを部屋に通すと、丁寧にシステムを説明してくれた。
マッサージとセックスがついて料金は当時のレートで30分380ペソ(闇両替後:約3000円)、1時間450ペソ(闇両替後:約3500円)。
余談だが、当時のアルゼンチンペソのレートは複雑で、以下の2つのレートがあった。
●公定レート:政府が意図的にペソ高にコントロールしたレート
●闇レート:街で非公式に行われているペソ安の両替レート。アルゼンチンペソの実勢レートはこちら
最近是正されたものの、当時は公定レートと闇レートが倍近く違うことがあり、旅行者は皆外貨を持ち込んでフロリダ通りで闇両替していた。
30分と1時間の差が日本円にするとたったの500円しか差がないので、ぼくは1時間を選択した。
時間を告げたところで、次に女の子のチョイスだ。