2004年11月に人気AVメーカー「S1」立ち上げと同時に、同メーカーの専属女優として持田茜の芸名でAVデビュー。専属契約終了後は、過激な内容も厭わないNG知らずの姿勢で各AVメーカーから引っ張りだことなり、数百本の作品に出演。2008年12月でAVは引退するも、しじみに改名して女優として映画やVシネマを中心に活躍。白石晃士監督や今泉力哉監督など今や日本映画を代表する監督の映画でヒロインを務めるなど、着実に個性派女優としての地位を築きつつあった。
しかし2013年に突如として表舞台から姿を消し、その後の消息は杳として知れなかった。ところが約1年前から女優業を再開、Twitterなどを通して映画やVシネマなどの撮影に参加していることを度々報告している。そこで空白の3年間に何があったのか、しじみに直撃した。
――女優業を休止して、どんな活動をしていたんですか。
「ある出版社で働いた後、歯科助手を少しやって、去年の夏に地元の島根に帰っていました」
――どうして島根に帰ろうと思ったんですか。
「のんびり田舎暮らしをしながら、結婚して子育てをしたいなって。結婚相手が同郷っていいじゃないですか。そういう夢を持って帰ったんです。それで一生、島根にいるつもりだったのに半年しか持たなかったんですよ(笑)」
――そもそも女優業を休止した理由は何だったんですか。
「二十代後半に差し掛かって、本能的に子供が欲しくなったんですよ。そうなると、私は子育てしながら仕事ってふたつのことは同時にできないと思ったんです。どちらも中途半端になっちゃうから、どっちが気持ちの上で強いか考えた時に結婚して子供が欲しいなと。そのタイミングで彼氏もできて、女優の仕事を辞めて欲しいって言われたんですよ。それで、これを機にってことで女優を辞めて、知人の紹介で出版社に入ったんです」
――当時、たまたま僕が行ったAV女優の取材で、しじみさんがカメラマンとして同席したことがありましたよね。
「それまで何の経験もなかったのに、社内カメラマンみたいな感じで入社したんです(笑)。主にキャバクラや風俗の写真を撮っていたんですけど、楽しかったですね」
――女優に未練はなかったんですか。
「ありました。映画を観るのも嫌で、TSUTAYAにすら行きたくなかったですからね。それも田舎に戻った理由のひとつだったんですよ。どうしても東京にいると映画に触れるから、島根なら諦めもつくかなと」