――せっかく部屋にモニターがあるので、『近親相姦 父親にソレを許した娘たち』を再生しながらお話を聞かせてください。自分が出演したFAプロ作品は観たことがありますか。
「今初めて観ました。どういう編集をしているのか気になっていたんですよ。ヘンリー塚本監督は長回しが少なくて、カット割りが細かいんです」
――演技指導も細かいんですか。
「そうですね。撮影が始まる前に細かく聞くようにしているんですけど、撮影中に演出が変わることも多いですね。(じっとモニターを観ながら)今と比べて痩せてないですか? 顔が細くてビックリするんですけど。一時期、太っちゃって、痩せろと言われてダイエットはしたんですけど…嫌だぁ。(変わりすぎて)怖い」
――怖いってことはないですけどね(笑)。けっこうNGもあるんですか。
「最初の頃はありましたけど、出る度に減っていると思います。つい一週間前にもヘンリー塚本監督に撮っていただいたんですが、今までFAさんで撮ってきた中で一番やりきった感がありました。私を真正面から撮っている時に、たまにヘンリー塚本監督がニヤッとしているのが分かるんですよ。これは演技に納得してくれているのかな、ニヤッとしてくれるぐらいの働きはできたのかなって自分の中では思っているんですけど」
――こうして話している塚田さんは落ち着いていて、22歳とは思えないほど達観しているような雰囲気がありますけど、現場ではどんな感じなんですか。
「朝はめっちゃテンションが低くて『大丈夫?』って心配されることが多いんですけど、カメラが回ると変わるって言われますね。わざとスイッチを切って、感情を高めることもあって。そういう時は演じている自分に酔っているところがあります。そういえばヘンリー塚本監督から、『普段はボソボソ喋っているけど、カラミになると声がうるさいね。感度がいいのかな』って言われたことがあります(笑)」
――確かに普段のクールな感じと、カラミの時の情熱的な性反応は同一人物とは思えないです。
「ショックだったのはプライベートでセックスした相手から、『やっぱ女優さんなんだね。すごくスイッチが入るじゃん』って言われたことがあって(笑)。私はスイッチを入れたつもりもないし、プライベートだから好き勝手にやって、素直に気持ち良かっただけなんですけどね」
――そのギャップがいいんですけどね。昨年は念願叶って現役・元AV女優のみが出演するVIVID COLORの舞台に立って、今年は初めて出演したピンク映画の公開も控えているそうですが、もっと演技に力を入れたいって気持ちもあるんですか。
「VIVID COLORさんの舞台は今年も出させていただくし、ピンク映画も監督に気に入ってもらえたんですけど、やっぱり一番やりたいのはAVなんです。だからAVから外れないようにしながら、演技のお仕事もしていきたいですね」
(文=猪口貴裕/写真=カズヒロ)
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