NHK Eテレの子ども向け番組『おかあさんといっしょ』で、2008年より「うたのおねえさん」を務めてきた三谷たくみ(29)が、3月末をもって番組を去ることが発表された。
その会見で、卒業は自らの申し出であることを語り、「自分の中でやり切れたという思いからバトンタッチしました。ありがとうの気持ちでいっぱいです」と涙を見せた三谷。今後については、芸能事務所などには所属せず、しばらくの間「ゆっくり過ごす」という。
この『おかあさんといっしょ』は、1959年からスタートした長い歴史のある番組だ。着ぐるみ人形劇や子どもたちと一緒に行うダンスコーナーなど、バラエティ豊かな内容で人気を集めるが、中でも有名なのは歌のコーナー。ここで活躍するうたのおねえさんとおにいさんが司会進行を務めてきた。
その中には、『だんご3兄弟』の大ヒットで『NHK紅白歌合戦』にも出場した17代目の茂森あゆみ(44)や、のちにバラエティ番組などで活躍する宝塚歌劇団出身の19代目・はいだしょうこ(36)など、個性豊かなおねえさんたちもいる。そんな先輩たちに引けをとらない人気を博すのが三谷だ。
三谷の在任は歴代最長タイとなる8年間。美しい歌声やキレのあるダンスだけでなく、ときおり変顔などを披露する明るい人柄が受け、子どもたちだけでなく親世代からも慕われている。特にパパ層からの人気は絶大で、今回の卒業発表を受けて早くも「たくみロス」に陥るオトナたちが続出しているほどだ。
そんな三谷の人気は、視聴者だけにとどまらない。北海道のローカルタレントから、全国区の大人気俳優に成長した大泉洋(42)は、2014年公開の映画『トワイライト ささらさや』の舞台挨拶で、「会えるのなら三谷たくみお姉さんに会いたい。ファンなんです!」と発言。三谷は、多くの俳優が共演を望み、ドラマ・映画界からオファーの絶えない大泉をも虜にしたようだ。