言葉もロクに通じない、風習も違う国をあてもなく旅をする…。その国で出会う異文化は刺激的であり、エンターテイメントでもある。そして、男として気になるのが『風俗』だ。異国の地で風俗店に飛び込むことはスリルがあるからこそ、虜になってしまうのだろう。
大晦日から元旦にかけてのワイドショーなどを観ていると、必ずと言っていいほどホノルル空港からの中継がある。そう、レポーターが芸能人の到着を待っていてインタビューするパターンである。あのシーンを見るたびに、「せっかくの休みなんだからほっといてやれよ!」と思いつつも、“正月にハワイで過ごすのがステイタス”と言いたげな芸能人にイラッとしないといえば嘘になる。そして、私はこのホノルル空港でインタビューに答える芸能人を見ていると、10年前の出来事を思い出してしまうのだ。
ハワイは日本人にとって“海外旅行の基本”的な場所。常夏の島で健康的なイメージもあるので、風俗とは無縁のように思っている人も多いと思う。事実、私もハワイにはストリップシアター程度はあっても、売春宿的な場所はないと勝手に思っていた。しかし、10年前の2月、仕事でハワイを訪れた際、私のイメージは変わった。
この時のスケジュールは1泊3日というハードなもので、もちろん観光する暇もなかった。朝から仕事をこなし、20時頃に解放されたが、酒を飲みたい気分だったので、ひとりでバーが数多くあるカラカウア通りへ足を運んだ。すると、驚くことに、道の至るところに女性がひとりで立っていた。私の経験上、ストリートガール、つまり売春婦だとすぐに分かった。
彼女たちの横を通り過ぎようとすると、案の定「アソバナイ?」と日本語で声をかけられた。その数は5分で8人程度で、ブロンドのアメリカンガールが4割で、残りがアジア系の女のコといったところだろうか。