そう言われてもめっちゃ怪しすぎる。笑顔でその場を去ったが、またすぐに同じような看板が見つかった。街をぶらついてみると、他にも数軒、同様の置き看板がある。つまり、大分の歓楽街にはこんなにちょんの間があるってこと? そんなバカな。
そうは思うが興味もある。雑居ビルの前でオバちゃんに声をかけられ、化学記号のような名前の店に入ることにした。
「顔見せできるから」
オバちゃんは確かにそう言っていたのに、店に入ると、
「見ても見なくても一緒やけん」
…なんだよ、そりゃ。
しかし、現れたのはお色気のあるミニスカTバックの三十路のお姉さんで、ほぼ満足。元スナック風の店内でカーテンで仕切られたソファーベッドで生フェラGハメと、セオリーどおりの一発を楽しんだ。そのお姉さんに聞くと、
「アタシらは『パツ屋』とか『本番店』って言ってるの。お姉さんたちは『ネコ屋』って呼ぶ人もいるわ。本サロ? ナニそれ?」
佐賀でもそうだったが、大分でも「ピンサロ」や「本サロ」は一般的ではないらしい。することは一緒なのだが…。
(写真・文=松本雷太)