たとえば、風俗店によっては、NG事項や重点的に責めてほしい場所など、お客が望むプレイ内容を事前に伝えることができる『オーダーシート』というものが用意されていたりする。と、いっても、このオーダーシート自体はさほど珍しくない。特にSM系の店は主従関係に沿ってプレイを行うため、要にもなってくるものだ。
筆者が感心した某人妻店は、女性それぞれの個別のプレイ用オーダーシートが用意されている。お店のホームページから予約時に書き込むことができるのだが、女性のプロフィールを開くと、オーダーシートのバナーがあり、そこから「こだわりたいプレイ」などの項目にチェック。そのほか、重点的に責められたい個所や、ヌキたい回数などがリクエストできるようになっている。ここまでは、わりとどのお店でもやっていることだ。最大の特徴は、異常ともいえる細かさにある。たとえば、
「アナルにインサートする際に、一度拒んで、結局、許したあとはズブズブと…」
「イラマから、そのままゴックンしただけではなく、さらにお掃除フェラを」
といったことまで記入できるのだ。
実際、店に確認の電話をした段階から、案内自体が他店よりもスムーズだった。もちろんそれは、スタッフが事前に送ったオーダーシートを把握しているから。
待ち合わせ場所に現れたお相手であるマキさんも要領を得ていて、ホテルに入るなり、濃厚なディープキスからズボンを下ろしての即尺となり、そのまま一発…となった。そう、筆者はオーダーシートに「有無を言わさずにディープキスからの玄関で即尺」と書いていたのだ。
その後のプレイも、マキさんが全部を把握していて、実にスムーズ。事務的なのではなく、いい意味で“流れるような”、それこそ、筆者が願うカタチでの内容でフィニッシュを迎えた。実はこのフィニッシュ方法は、周囲がドン引きするくらいマニアック（お店のルール内ではある）なものであったのだが…。それは、“自分のためだけの風俗”のような快適さで、いたく感心させられたのだった。
もちろん、どのお店でも、決められたルールの範囲内でのリクエストならば、どんな要望も応えてくれる。しかし、それを面と向かって直接伝えることは恥ずかしくもあり、遠慮も出てしまうというものだ。つまり、せっかく料金を支払っているのに、思うようなプレイができなかったという後悔が生じたりもするのだ。