日本の風俗店でそうしていたのだろう。まずは挨拶代わりのキスから始まったが、かなりしつこく舌を絡めてくる。その間、細く長い指は乳首や股間を弄ぶように動かしている。「どこが感じますか?」と聞かれながらの全身リップは気持ちいいのだが、なんだか日本の風俗店に入ってしまった気分に…。
しかし、アリアナが5年間、日本で培ったテクニックはなかなかのもので、ひとことでいえば『繊細』。というのも、外国の風俗でのセックスは大抵が『大味』で、ただ挿入するだけ、という感じなのだ。それは、割り切っているからでもあるのだろうが、“言葉が通じない”ことも大きいと思う。だからこそ、確かめながら愛撫してくれるアリアナを繊細だと感じたのだろう。
イロイロな意味で外国感がないままに時間は過ぎる。「日本人のチンチン、綺麗ね!」と裏筋まで舐め、奥までしゃぶるフェラで準備万端になったことを確認すると、アリアナが騎乗位でまたがってきた。まるで雌馬のように跳ねる感じで腰を動かす。時折、円を描くようにシェイクしたりと、まるで高級ソープのようだ。ただ、少しアソコが緩いのが気になったが…。結局のところ、最初は彼女が上になって、続いてはコチラが上になってローマの夜に悶え声を響かせたのであった。
「あぁ~、○○の立ち食いそば、食べたい!」
コトを終えて息を整えた後に彼女が突然、そう言い出した。○○とは都内に多くの店舗を構えるチェーン店の立ち食いそば屋の名前で、それがアリアナにとっては日本の味なのだとか。「お客さんとのプレイ後に、よく食べてた」とのことで、故郷のローマでも客との情事の後にはそう思ってしまうそうだ。その後も立ち食いそばについて語るアリアナ。よどみのない日本語なだけに、再びここがイタリアである感が薄れていき、正直なところ、興醒めしてしまった…。
「なんで、ローマにまで来て…」と、彼女が帰って部屋にひとりきりになると、なんとなく虚しさが込み上げてきた。もちろん、これがローマの売春のすべてではないし、ハッキリ言って珍しい経験だろう。
なお、イタリア政府は公認の売春公認地域の設置や売春合法化を検討しており、約80%の国民が賛成しているとの世論調査結果が出ているとか。もしも、この案が実現すればローマの夜も変わるのだろうか? その変わった中でもアリアナは日本人だけを狙うのだろうか…。
(文=美田三太)
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