確かに気持ちいいし、満足はしたけれど、この“違和感”はなんだろう?
関東某所のある風俗店でのプレイを終えた筆者は、つい30分ほど前まで目の前で繰り広げられた行為に、ほんの少しの違和感を覚えていた。もちろん、その内容を理解したうえでプレイに臨んだのにもかかわらず、だ。
「本日はよろしくお願いいたします」
“彼女の前で”正座をして丁寧にご挨拶。いわゆる土下座状態だ。女性に服従する風俗店では、よくある光景。ただし、ひれ伏していた筆者が顔を上げると、そこに仁王立ちしていたのは、ツインテールにカチューシャ、ニーハイソックスにメイド服姿の女性だった。
筆者がこの日プレイしたのはM性感系のデリヘルなのだが、女性がメイド服で接客するというのがウリであった。いわゆる『メイド風俗』にもカテゴライズされる店だ。
メイド風俗は主にメイド服を着て接客サービスを行う風俗店だが、その発祥は、秋葉原を中心に20世紀の終わりから雨後の筍の如く誕生した『メイド喫茶』。当時は、秋葉原及びその周辺の雑居ビルの一室を拠点とした未許可風俗店も数多く存在した。いわゆるヘルスサービスの店であったが、同じ地区で起こったメイド文化との融合は必至だったのだろう。次第にメイド服で性的サービスを行う未許可風俗店が増えていき、やがて他の地域でも正規・未許可問わずにメイド風俗の店が増えていったように思える。女の子がメイド服を着てしまえば、ひとまず成立してしまうという安易さも増加の一因だろう。
いずれにしても、メイドゆえに“女の子が奉仕”するというスタンスがメインだ。しかし、筆者がプレイしたのは逆で、メイド服の女性に服従するものだったのだ。