お互い気心が知れたころ、オバちゃん相手にとは思ったが、本題(裏風俗)について聞いてみた。すると…、
「オニイ、遊びに行きたいですか? それならすぐそこにありますよ。ほら、アソコ」
オバちゃんが指差したのは、食堂のすぐ目の前の路地にある小さな旅館だった。
「この坂を降りたところにも一軒あるサー。でも、若くても、40歳以上のオバちゃんばかりよ」
近所のこととはいえ、なぜか働いてる女のコのことまでよく知っている。なんでそんなことまで知ってるのかと思ったとき、ハタと思いついた。
ひょっとしてこのオバちゃん、見かけは食堂の女将だが、裏の顔は宮古のちょんの間旅館を牛耳る老女フィクサーじゃないのか? ドキドキしながら聞いてみた。
「オバちゃん、なんでそんなに女のコのことまでよく知ってるの?」
心臓が高鳴った。
「そりゃそうサー、毎日オバちゃんがお弁当届けてるんだから。アハハハ」
まさに、夜の女性たちの胃袋を牛耳る大物フィクサーだったのだ。宮古島にも数軒のちょんの間はあるが、熟女好き限定のようだ(笑)。
(写真・文=松本雷太)