もちろん、リスクはある。まず、第一に客以外の人間がオフィスに戻ってきて見つかったらどうするのか？ また、シャワーは？ その2点が大きな問題だったという。
「まぁ、見つかったら俺が謝るしかねえなぁ～って（笑）」
なんとも豪快な発想の角野さんであるが、このコースでは、まず、嬢はスーツ姿でプレイ中は脱がない。ただし、シャツは胸元が大きく開いたもので、ノーブラ・ノーパン。つまり、着衣プレイであるが、このスタイルがAVのオフィス系作品に登場する女優そのもののようで人気があったという。
そして、シャワーは省略でウェットティッシュでイチモツをキレイにするというピンサロ方式を採用。ホームページや風俗情報誌で告知をしたところ、けっこうな反響があったという。
「有名な食品メーカーとか、老舗会社とかありました。中には社長室に呼ばれたこともあって。あとは、応接室を使う人も多かったです。もしも、他の社員に見つかった時に“お客さまだから”って言い訳のために。そんな時間に来客があるワケねえだろって（笑）」
自分が考案したことを棚に上げて豪快に笑う角野さんによると、人気があったのは嬢が机の下に隠れてフェラをする、AVでおなじみのシチュエーションだ。あまりのスリルに興奮して瞬く間に発射してしまうお客さんもいたが、バレることが心配なのか、緊張でなかなか勃たないで、「ごめんなさい」なお客さんも少なくなかったという。
そして、角野さんも「ごめんなさい」をする羽目になった。そう、バレたのである。なんでも、某社は社員を管理するために隠しカメラが仕掛けられていたそうだ。そして、その会社に呼ばれ厳重注意を受けたという。
「まぁ、それが潮時だなぁと。たぶん、そまま続けたら店に内緒で“机下フェラ”だけじゃなくて、騎乗位ならぬ“机上位ファック”する女の子も出てくるだろうし（笑）。だから止めちゃったんだ」
やはり、“オフィスでエッチ”はAVの中だけのことなのか？ 実に惜しい店をなくしたと思いつつ、よくよく考えたら自営業で会社勤めに縁の無い筆者にとっては、やりたくてもやれないことではあるが…。
（文＝子門仁）