『鬱だ一番!アーバンギャルドまつり2015』開催! 新メンバー加入のアーバンギャルドは今後どう変わっていくのか


──アーバンギャルドは、この数年間で結構すごい数の作品を作っているイメージがあるのですが、途切れることのないその創作意欲に驚かされます。

松永:メンバーも固まって、心機一転。今、もう一度初期衝動のようなものがわいてきているんです。曲はどんどん作れるし、個人でも、小説を書きたいっていう、そんなサイクルに入っていて、新曲もやっぱり作れる時に作りきりたかった。

浜崎:“メンバー4人全員が同じ方向を向いて進んでいる”と感じるのは久しぶり。ライブとレコーディングを並行でやらせてもらったというのもあるんですけど、本当にすごく短期間で、メンバーの集中力も高まっていて、今、わたしが最初にアーバンギャルドに加入して活動をはじめたときの、初期衝動のような気持ちになっていて。メンバー全員が同じ気持ちだと思います。

松永:自分たちがメジャーデビューして、いろんな波に揉まれて、悩むこともあったし、メンバーの脱退とかいろいろアクシデントもあったんですけど、そういうものを乗り越えて今、本当に創作とかパフォーマンスであるとか、余計なノイズが入らない体制になっているなと。僕は周囲からのノイズを今はカットしてもいいと思っているんですよ。ある種そういったものを制限して、自分の世界だけに入っていくような感じで、物を作っていきたいなと思っているんです。 
 

 
──ステージ上で以前よくネタにしていたエゴサーチもしないということですね。

浜崎:わたし、ほとんど見なくなりました(笑)。都合のいいものしか、拾わなかったりもするじゃないですか、エゴサーチって。そういうものに左右されなくなって、自分たちの場のなかで、あれがよかったとか、ここをこうしたいとか、そういう発展的な話ができるようになりました。

松永:現代人は孤独耐性がすごく低いと思っていて、僕らも含めて孤独になるのが苦手な人たちが多いと思うんですよ。でも、やっぱり創作については本当に一人きりにならないと、バンドだったら4人で、お互いの孤独なものをぶつけ合わないといいものを作れないだろうって。今は孤独に向き合う時期だし、バンドメンバーとお互いの孤独を刻み合うというか、切磋琢磨し合ういいタイミングだと思っています。 
 

 
──新メンバーのおおくぼさんが今回、2日目二部の『浜崎容子VS松永天馬!水玉紅白歌合戦』で総合MCを務めるなど大活躍でした。やはりおおくぼさんの加入はメンバーにとっていい刺激になっていますか。

浜崎:彼は最高のキーボーディストだと思っています。加入してくれたことによって、4人という体制が固まったのは大きいです。この2日間で思ったのは、それぞれ紆余曲折、お互いいろんな音楽人生歩んできたと思うけど、ここにいる4人は“アーバンギャルドに入るべくして入った人たち”じゃないかなって。

松永:僕たちからしても、すごくしっくりくるんですよね。今回、水玉紅白歌合戦の司会もやってもらって、今までならああいうのを自分がやらなきゃいけないって思っていたんですけど、それをあえて任せられる人が出てきた。新たな役者が入ってきてくれた感じで、すごく喜ばしいことだと思っています。今後のアーバンギャルドにぜひ期待してください!
(取材・文=名鹿祥史)

■アーバンギャルド<公式ホームページ

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