「近年は大河ドラマが外れることが増えましたが、それによって『低視聴率俳優』『低視聴率女優』といったレッテルを貼られてしまうことがある。その最たる例は『平清盛』の主演だった松山ケンイチ(30)。かつては『セクシーボイスアンドロボ』『銭ゲバ』(共に日本テレビ系)と連ドラ主演が続いていたのに、大河出演後は現在に至るまで地上波の連ドラ出演が途絶えている。このままいけば、順風満帆だった井上の女優としての看板にも傷がつく恐れがある」(前同)
大河ドラマに限らず、作品が当たるかどうかは企画のテーマや脚本・演出によるところが大きい。もし違った題材で井上が主演していたら全く異なる結果が出ていたかもしれない。だが作品が失敗すると、どうしても分かりやすい「戦犯」に主演が祭り上げられてしまう傾向があるようだ。
ほかの仕事を減らして拘束時間の長い大河に打ち込んだのに、戦犯扱いされれば精神的なダメージも大きい。大河の失敗で「役者が潰れてしまう」ということもあり得る。
「すでにNHK局内には諦めムードが漂っており、来年の大河ドラマ『真田丸』に期待が移っている。同作は当たりやすい戦国時代が舞台で主人公は著名な真田幸村。幸村役の堺雅人(41)をはじめ、演技の光る技巧派キャストが集結する予定です。『花燃ゆ』については一部の局幹部から『大恥をかく前に放送期間を短縮できないか』との声が上がっており、本当に打ち切りもありえる雰囲気。放送開始直後は井上をベタ褒めしていた上層部も知らん顔になっており、彼女が戦犯にされてしまう可能性が濃厚になっています」(芸能関係者)
この先、視聴率が劇的に回復するのは難しいだろう。主人公の兄・吉田松陰や最初の夫・久坂玄端といった幕末のスターが物語から退場する今後、視聴者の興味が更に離れてしまうことも考えられる。
もはや「負け戦」は確定的だが、これは前述のように企画や脚本に難があったのは間違いない。井上が戦犯にされて潰されるようなことにならなければいいが…。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)