50歳にしてこの美貌! ベテラン女優・牧原れい子、「哀しい昭和の女」をエロチックに好演

トコショー流! 思わずジャケ買い!! エロ過ぎるAVパッケージの世界・第97回
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 ジャケット写真から漂うレトロ臭に惹かれ、今回筆者トコショーが手にしたのはご覧の『昭和を生き抜いた情艶の女 牧原れい子~「昭和背徳情話」「情炎未亡人」カップリング版~』だ。

 ジャケット写真で見る限りは40歳前後にしか見えないが、主演の牧原れい子(まきはら・れいこ)チャンは50歳の熟女女優。果たしてパッケージ画像と中身はどれくらいの差があるのだろうか。確認の意味も含めいざ再生開始。

 まず驚かされたのはれい子チャンの若々しさだ。30代半ばと言われても信じてしまいそうなほど年齢を感じさせない肉体なのであった。ツルっとした具合で手触りの良さそうな肌、弛みのない皮膚、余分な贅肉の無いボディラインなどのおかげで50歳には到底思えないほどだ。

 物語の舞台はタイトル通り昭和。だいたい昭和40年代といった感じだろうか。衣装はもちろんのこと、黒電話や赤チンなど登場する小道具に至るまで時代設定にこだわっているのでかなり本格的だ。金と手間を惜しまずに作品を作り上げているので、ドラマシーンもかなり見応えのある仕上がりとなっている。

 前半は病気の夫を抱えたれい子チャンが薬代を稼ぐために悪徳ブローカーに抱かれるというもの。愛する夫の命を救うため、涙を浮かべながら蹂躙に耐えるれい子チャンの健気な演技がエロたまらない。歯を食いしばってキスを拒み、フェラチオも顔をそむけながら嫌々やっている姿なんかもリアルすぎてヒくほどの勢いだった。

 そんな逢瀬を重ねているうちに、ある日その現場を病床の夫に目撃されてしまう。愛する夫に一番見られたくない所を見られてしまったれい子チャン。夫もあまりの衝撃で凍りついたように固まってしまう。

 さて、これから先どうなるのかとワクワクしていたら、ここで前半が終了してしまう。

 慌てて後半部分を引き続き鑑賞したのだが、夫が他界してから数カ月が経過していたのである。

 生け花教室を開き生計を立てているれい子チャン。好意を寄せてくれる教室の生徒と恋中に落ち、第二の人生に明るい兆しが見え始めていたのだ。

 しかし教材の花代にも事欠くほどの貧乏生活なので、あっという間に教室を閉じなければならないほどの事態になってしまう。そこで仕方なく花屋に肉体を捧げて代金の代わりにしてもらうのだった…。

 劇中の合間に、れい子チャンが紙袋のノリ付けという内職を行っているシーンが何度も登場するのだが、まさに昭和の貧乏世帯といった感じで郷愁を誘ってくれる演出である。

 気がつくと、なんの救いもなく重い雰囲気のまま3時間30分が経過していた。カット割りを多用しているドラマシーンが本格的だったので時間がたつのも忘れて見入ってしまっていたワケだ。

 しかしラスト直前でほっこりする仕掛けが待っていたので、後味の良い作品だったと言えるだろう。

 この『昭和を生き抜いた情艶の女 牧原れい子~「昭和背徳情話」「情炎未亡人」カップリング版~』は、まさにザ・官能ドラマといったデキだった。演技力に優れたベテラン女優でなければこうした作品を作ることはできないのだろう。

 17年前のれい子チャンデビュー当時を知っているおじさん世代は当然として、彼女を知らない若い世代にも一度は見てもらいたいものである。たまにはドラマ中心のAVを鑑賞するのもなかなかいいものだから。
(文=所沢ショーイチ)

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