「辞めどきを失った…」南野陽子、大人たちが作り上げたトップアイドルの悩み


 中居や劇団が「どうしたんですか?」と問いかけると南野は、「辞めどきを失ってしまって…」とデビューした日からずっと引退したいと思い続けている胸の内を明かした。南野はバラエティーに出ても「大したエピソードもないし…」と漏らし、ドラマに起用されても「役になりきてないな~って…」とこれまでの芸能生活を振り返る。さらには「人に見られたくない」とまで発言し、一時代を築いたアイドルとは思えない悩みを吐露した。

「いまのアイドルというのは、それこそ本人の強い希望と意志があってこそなれるもの。しかし80年代のアイドルの中には完全に大人たちが作り上げたアイドルも多く、南野さんはまさにそのタイプだったのでしょう。今回の南野さんの発言からは“偶像”として祭り上げられた80年代アイドル特有の心の叫びのようなものを感じました。また、そうしたアイドルたちは遅かれ早かれ芸能界を引退したり、アイドル路線から外れるケースがほとんど。にもかかわらず南野さんは自分で『向いていない』と言い、『辞めたい』と思いながらも芸能活動を続けているわけですから、周囲の関係者も不思議に感じているかもしれませんね」(芸能関係者)

 自らの意思とは関係なくトップアイドルに上り詰めた南野。しかしそれは同時に多くの人が彼女の魅力を認めている証でもある。番組中、劇団ひとりに「何か(芸能以外に)やりたいことでもあるんですか?」と聞かれても「特にない」と無邪気に答える南野にはスタジオからも大きな笑い声が上がっていた。素の状態で人々を惹きつける南野は、息の長い芸能生活を続けることになるのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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