中居正広、次世代トップ芸人たちのカリスマ化!?


 突然スタジオに連れて来られた山里に厳しい視線を向ける中居。事態が飲み込めぬまま歩み寄ってくる山里を中居は静かに見つめ続ける。そして次の瞬間、中居は「おかえりー!」と叫びながら山里を抱擁する。ウラ番組に出るという不義理をしながらも、熱烈な歓迎を受けた山里は涙を浮かべて「幸せすぎる…」とポツリ。ドッキリという方法で復帰できたことも芸人冥利に尽きたことだろう。その一部始終に触れた芸人たちも感動したようで、「これは嬉しい」「最高だな」と口をそろえていた。

 このサブMC特集は翌18日の回にも放送。第2部では中居と芸人たちによるバラエティにおけるMC論が展開された。それぞれの経験をもとに芸人たちが独自のテクニックを披露する中、中居の番が回ってくるとスタジオは妙な空気に。中居がMCのモットーを語り始めると、それまで終始笑顔を浮かべていた芸人たちが、ひと言も聞き逃すまいと身を乗り出していた。

 「苦手な人を作らない」ことがMCとして重要なことではないかと話す中居。先輩だろうと後輩だろうと同じように接することが番組を盛り上げることにつながると主張する中居の言葉に芸人たちは深くうなずく。そして、これまでの中居の言動を振り返ったVTRが紹介されると、そこには大御所にも鋭くツッコみ、後輩タレントと子どものようにじゃれあうしゃがれた声の男が映しだされる。改めて中居の姿を目にした芸人たちは感心しきりで溜め息をもらすばかりだった。

「現在のお笑い界には、いまだにさんまさんやたけしさんなどの大御所たちが健在。とんねるず、ダウンタウンといった第三世代もおり、その下には、くりーむしちゅー、さまぁ~ず、雨上がり決死隊のミドル3がいます。ここ1、2年の間、有吉弘行さん(40)や後藤輝基さん(40)が活躍の場を広げていますが、ようやくといった印象です。さらに若い芸人が個人の力で抜け出そうとしても、しばらくは難しいでしょう。人気と実力があっても番組の数には限りがあるため、実績のある先輩を押しのけるのは至難の業です。

 今回、中居さんの番組に出演した芸人たちも、そうした現状に頭を悩ませていると思います。しかしいくら自分ひとりが頑張っても周囲の環境は簡単には変えられません。そんな状況にある彼らにとって、少し年上の中居さんがバラエティ界で大御所クラスの存在感を放っていることは驚嘆すべきことでしょう。そして同時に強い憧れを抱いていることだと思います。未来のバラエティ界を担う若手たちにとって、中居さんはカリスマのような存在なのかもしれませんね」(お笑い関係者)

 アイドル出身で純粋な芸人といえない中居。それでも彼は若い芸人たちに多大な影響を与える。『ナカイの窓』には中居の薫陶を受けた次世代のトップ芸人たちがそろっていた。そんな彼らはやがて活躍の場を広げることだろう。そしてそのころ中居はいったいどんな顔をしてテレビに出ているのだろう。稀代のタレント・中居正広の未来は、およそ想像がつかない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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