<第一回 古代編>

【日本の風俗発祥に迫る】 風俗嬢の起源は巫女だった!? 

※イメージ画像:Thinkstockより

 世界でも随一の風俗大国・ニッポン。今あるソープランドやファッションヘルスなどは戦後に急成長し、ゼロ年代にデリヘルが隆盛。時代背景や法律などの影響を受け、手を変え、品を変え、生き残ってきた。

 しかし、ニッポンの風俗は何も戦後にすべてできたわけではない。そのルーツを辿ると古代にまで遡ることができるのだ。そこで、本コラムでは短期集中連載として風俗の歴史を辿ってみたい。

 第一回は、まさに風俗の源泉となった古代。なんと風俗嬢の原型は『巫女』にあるというのだ。その驚くべき記述は、日本最古の歴史書『古事記』のなかの「天の岩戸」というエピソードにある。

 あらすじはこうだ。

 スサノオが高天原で狼藉を働くので、最高神である姉のアマテラスは岩戸の中に隠れてしまい、高天原は真っ暗になった。困った八百万の神々は岩戸の前で様々な儀式を行なった。どれも失敗に終わったが、アメノウズメノミコトという巫女の登場で、事態は好転する。

 原書ではこう記述されている。

「槽伏(うけふ)せて踏み轟こし、神懸かりして胸乳かきいで裳緒(もひも)を陰(ほと)に押し垂れき」

 簡単に要約すると、伏せた桶のような物の上でアソコに紐を垂らしながら、全裸で踊ったのである。これに八百万の神々は大笑い。この事態が気になったアマテラスが岩戸の外に出てきて、高天原に光りが戻ったというエピソードだ。

 これは日本最初の踊りと位置づけられ、芸能の原点だとされている。いわば現代のストリップショーのようなものである。

 実はこの神話は、当時の巫女の役割を記述したものだと考えられている。巫女との性交によって神の言葉を聞く意味があったとされ、まだ金銭による対価の支払いはなかった。

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